横浜駅

「やってきたぞー!」

湘南色の車両から1人、威勢良く女の子が飛び出してきた。彼女は今日、横浜に住む彼氏に会う約束をしていたのだ。

「芽衣(めい)、こっちだぞ」

彼が手を振る。芽衣は笑顔で彼に駆け寄る。

「えへへ〜、翔のために早起きしてきたんだ!」

はにかみながら話すのはなんとも愛おしい姿だ。

好きな人のためならなんだって出来るというのはこういうのを指すのであろう。


「えらいえらい」

照れ臭そうに翔は芽衣の頭を触る。少しずつ撫でていくにつれて彼の顔がタコのように赤くなっていく。

「翔の顔あか〜い!タコさんみたい!」

「う、うるせえな!ほらさっさとお前の行きたがってたシーパラ行くぞ!!」

「はーい!」

移動中も芽衣はニコニコしながら翔の手を握っていた。彼女に恥ずかしさという言葉は似合わないほどにベッタリくっつき始めた。


「わあ!黄色い電車だ!かわいい!」

「これイエローハッピートレインって言うらしいぞ、幸せの黄色い電車。」

「そうなんだ!私たちの幸せも運んでくれるのかな?」

満開の笑顔で翔に詰め寄る。

「さ、さあな…ほら、行くぞ」

そう言って翔は不器用ながらも芽衣の手を引っ張る。


幸せの黄色い電車に1組、幸せなカップルが乗り込んでいった。




_____皆さんに幸せをお届けするのが、私の役目ですから。

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がたんごとん。京浜急行。 ゆうみ @Yumi_3058F

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