第7話

「本当におばあちゃんなの?山茶花くんでなくて?」

「正真正銘のおばあちゃんだよ。久子ばあちゃん」

「じゃあ、次の質問に答えみて」

「なんだい?」

「おばあちゃんが、好きなプロ野球チームは?」

「東映フライヤーズの、大杉選手」

「あっ、本当におばあちゃんだ」


信じてくれたみたいだ。

霊が入っている間、僕の霊は器から出る。

それを、見下ろしているのだ。


でも、それだけで信じるのか?


「私以外には、西武ライオンズって言ってたよね」

「うん。」


それだけかい。


「ところで、玲亜」

「なあに、おばちゃん」

「私を召喚させたからには、余程の事情があるんだね」

「うん」

「彼を雇ったのもやはり・・・」

「そうだよ」


実は僕の祖父と、カトレアさんの祖母の久子さんは、幼馴染だ。

それだけの関係で、恋愛感情はなかったらしい。


僕も、後で知るのだが・・・


ちなみに祖父は生きています。

まだまだ元気で、走り回っている。


ただ、現役は引退しているが、それでも霊能力はすさまじい。


「で、要件をきかせてくれるかい?あまり、こっちにはいられないんだ」

「うん。実はね・・・」

「実は?」

「パパとママの事なんだ」


ご両親か・・・

そう言えば、会わなかったな。


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