第3話

「りんちゃん、実はね」

「何?カトレアさん」

「君を招待した理由だけど・・・」

「うん」

「君に、調べてもらいたいことがあって」

調べたいこと?

なんだろう・・・


「まず断っておくけど、君と仲良くなりたかったのは本当」

「嘘」

「みくびらないで。私は、嫌いな人を誘ったりしない。ましてや、異性の男の子は」


確かに、嫌いな異性とは、遊びに出かけたりはしたくないな。


「実はね、君に調べてほしいことがあって」

「僕に?」

「うん。君ならわかると思うから・・・」

カトレアさんお眼は真剣だ。


冷やかしではないだろう。


運転しているセバスチャンは、いかにもという服装をしている。


「あっ、セバスチャンは関係ないからね」

「カトレアさん」

「何?」

「セバスチャンって、本名じゃないよね?」

「うん。でも執事と言えば、セバスチャンでしょ?」

どこ情報だ。


「本名は・・・あっ、それは個人情報だから、教えらないね」

「いいよ。教えてあげる」

「本当に?」

「うん、彼の本名は・・・」

そこへ、セバスチャンが割って入ってきた。


「私の本名は、佐藤太郎と申します。以後、よろしくお願いします」


あっ、そう・・・

佐藤さん、よろしくお願いします。


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