第34話脱却




周平と付き合って、もうすぐ2年が経とうとしていた。



私自身も大学、バイト先、サークルと、充実な生活を送っていた。




やっとアルバイトをはじめた周平もおなじく、忙しそうな日々を過ごしていた。



ひとつ変わったことといえば、私がサークル行った話をすると不機嫌になるようになった。




ふと、みきとまゆとの会話がよぎる。




「結局自分がやましいことあったからわたしのこと束縛してたんだなって」




「人間なんて自分のことしか考えてないからねー自分は浮気してても相手がしてたら許せないってね」




まさか・・・ね。













「なんかゆいか、変わったね」



「え?」




えまは授業中で空きコマが一緒だったかほと学食でお菓子を食べていた。




「いや、いい意味で。なんか楽しそう」



「ほんと?」



「人生楽しんでるって感じ」




確かに、サークルに入っていなくて、アルバイト先も馴染めなかった私は楽しめていなかった。




周平にしか依存していなかった。




でも、いまは状況が変わってきた。




私、きちんと大学生活を送れている。











「ゆいかちゃん彼氏いるの?!」




「会長今知ったんですか〜??もうゆいかのところは2年ぐらいですよ」




「2年!?ながいね〜」




その日は練習はなく、サークルの暇な人たちを集めてご飯を食べていた。




「高校生から付き合ってるなんて羨ましい!」




「え、そうですか?」




「順調なの〜???」







順調・・・?




わたしと周平は順調なのか・・・?




「じゅ、順調ですよ〜!!!」




「あ、そうだ3月29日暇?レンタカーかりてどっかいこうよ」



「あ、ゆいか誕生日じゃんその日」




そうだった、その日は誕生日だった。



「彼氏さんいるからだめかあ〜」




なんにも言われていなかった。




空けといてとも。




あれ?




わたしいま・・・みんなと遊びに行けないことにがっかりしている・・・?





「あはは!すいません!彼氏と多分デートですね」




「また今度べつのところにでもいこ!」




みんなのいる手前、何にも言えなかった。





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