第10話Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:




周平くんとはたわいもない話をして解散した。




「じゃあ、また」



「うん、またね」





無事にバレンタインを終えることができた。



と思っていたら突っ込まれた。




「え!??わたしただけ????」



みきが大声を上げた。

教室にのこってた数人がビクッとして振り返る。



「ねえ、まって告白しなかったの?」



「うん、クッキーわたしただけで満足しちゃって」



実際は告白できなかったというのが正解である。



みきは落胆していた。



かなりの行動派なみきは、自分から告白することが多かった。



「まあ、でもゆいかも頑張ったんだよ」



まゆがさっとフォローに入ってくれた。




あれからまたメールが途絶えてしまった。



私自身も2月の最後の模試、そしてなにより期末テストに向かって勉強していかなければならなかった。



人より容量が悪い私は、人より努力しなければならなかった。



「周平くんとは今度いつ会うのよ」



「全然決まってない」










2月の模試を終え、3月になった。



3月8日の期末試験をどうにか頑張らないといけない。



そう思ってた矢先のことであった。




ちょっと頭痛いな・・・



朝は普通に元気だったのに、昼休みがおわって始まった5時間目の出来事だった。



「先生、すみません。保健室いってもいいですか?」



「荒木さん大丈夫?顔真っ白よ、行ってきなさい」



「すみません」



教室を出て、保健室へと向かった。



もともと偏頭痛持ちでもないし、体調も崩したこともあまりなかったので少し嫌な予感がした。



熱を測ったら37.3度だった。



「ちょっと熱あるねー・・・放課後まですこしよこになってなさい」



保健室のベットは冷たかった。悪寒もしているのだろう。ガタガタ震えていた。



6時間目が終わって熱を測った。先程よりも圧倒的に気だるさがちがう。




「38.3度?!これはインフルエンザかも。すぐにお母さんに電話するね」



たった1時間ぐらいで1度もあがった。

頭の痛みも激しい。



「お母さんに電話したけどでないや・・・おうちどこだっけ?」



みんな割と近場から来ていたのに、わたしは1時間ぐらいかけて来ていた。



多分、学校1遠かった。



「お母さん仕事なので・・・1人で帰ります」



フラフラになりつつも1人で帰った。



音楽を聴く余裕もなかった。



自力で自宅に帰った私は玄関で力尽きた。




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