第8話Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:
夜ご飯を食べてその日は解散した。
楽しかったが、とくに進展しそうな感じもなかった。
わたしは少し落ち込んでいた。
携帯が光り、バイブレーションが鳴った。
お母さんからだった。
「今帰ってる途中だから。20時半には家着くよ」
その日の夜、お礼のメールをお互い送り合って終わった。
周平くんからありがとうのメールが来て、どう返せばいいかわからなくなり、返さなかった。
初めてメールが途絶えた。ここ3ヶ月あんなに毎日メールしていたのに。
「メール止まっちゃったの?」
みきがパックのミルクティーをストローでのんでいた。
「うん、返してない」
「次はいつ会うの??」
「それも決まってない」
「えーーーっ」
みきとまゆ、2人声を揃えていった。
「ねえ、ゆいかから誘えば?」
「わたしから?」
引っ込み思案のわたしにとって、それはかなりの試練であった。
「もうすぐバレンタインだしさっ!つくっちゃいなよ」
片想いの相手につくったことがなかった。バレンタインにチョコをあげる=・・・
「告白してるようなもんじゃん!!!」
いままで自分から告白をしたことがない。
そんなわたしが渡せるのだろうか。
「でも、このままでいいの?」
まゆの言葉が刺さった。
バレンタインまで3日前のことだった。
たしかにこのままだと本当に終わってしまうかもしれない。
きっとわたしは周平くんと特別な関係になりたいんだ。
意を決して携帯をひらく。
しかし、なかなか指が動かない。
書いては消してを繰り返していた。
送信しようと思ったけど、止めたり。
Re:
明後日の土曜日、会いてたりするー??
この短い文章を書くのに何時間かかっただろう。
彼からは返信がなく、仕方なく眠りについた。
Re:Re:
ごめんねてたよー!
土曜日なら部活午前だけだから空いてるよ。
電車の中でメールが来た。
よかった。返信返ってきた。
私たちは土曜日会うことになった。
バレンタイン当日である。
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