第6話Re:Re:Re:Re:Re:Re:
周平くんとのメールは年が明けても続いた。
タイトルのRe:がつづき、やがて周平ですが見えなくなった。
文化祭からもう3ヶ月が経っていた。
その間一度も会えていない。
「高校2年生の冬休みおわったからなー。自分が後悔しないように勉強するんだぞ」
年が明けてから、本格的に受験へと向かっていく。先生も、周りも。
私自身も勉強しなきゃという意識を持ちつつあった。
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:
そういえば、来週の土曜日そっちの学校のちかくで試合あるからそのあと会えない?
来週の土曜日。ちょうど私は午前中にあった補習の授業をうけようとしていた。午後は空いていた。
高鳴る気持ちを抑え、冷静に、空いているよと返信した。
やっと周平くんと会える---
「やっとかー!!よかったよかった」
まゆとみきと一緒に放課後教室で勉強会という名目で語っていた。
「いや、でも相手がどう思ってるかわかんないし」
「3ヶ月もメールしといて?!絶対向こうだって気があると思うよ」
「どうなんだろう・・・」
自信がないのには理由があった。片想いしている相手と私は結ばれたことがなかった。
中学3年の時に付き合っていた2人は好きだと言われて付き合った。
2人とも男子校だったからほかに女の子がいなかったのだろう。すぐに別れてしまった。
高校1年になって好きになった人とはメールのやり取りも、なんならクリスマスも会ったりしていて、てっきりいい感じの雰囲気かと思いきや、知らぬ間に彼女が出来ていた。
その前にも片想いをしていたことはあったが、引っ込み思案の私は想いを伝えられず、全て片想いで終了していた。
「まあ、とりあえず初めて2人で会うからね。どんなもんかって感じだよ。」
口では達者なことを言っていたが、頭の中では不安でいっぱいだった。
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