第2話Re:Re:
あっという間に2週間後の土曜日になった。
「なんだよー連れてきたのまゆとみきかよー」
「うっさいわー、嬉しいくせに」
まゆとみきはわたしとおなじ学校の2人だ。中学3年の時同じクラスでよく遊んでいた。
まゆとみきもさとしのことを知っている。
「さとし、バンド何時からなの??」
「14時からだよー、一緒にお昼食べない?」
食堂に向かった。
年に一度しかない文化祭は、はっきりいって彼女、彼氏をつくるためにあるようなものだ。
男子校の文化祭は遊びに来る女子が多い。
いろんな女子校の子達が遊びに来ていた。
食堂につくと、さとしの友達が早速来た。
「さとしの彼女ー??」
「ちがいます、おれ彼女いないし」
女子といる男子が羨ましいのであろう。ただの冷やかしである。
「もて男はいいですね〜」
「はいはい」
そんな冷やかしは長くは続かない。すぐに帰っていった。
「おれとバンドやる奴らがくるから紹介するよ」
「イケメンいる???」
みきが瞳をかがやかせながら言う。みきはイケメンに目がない。
「俺よりイケメンはいない」
すぐにみきの顔がしらけた。その様子をみてわたしとまゆが笑った。
「さすがみきだなーほんとイケメン好きだねー」
まゆには実はすきなひとがいる。しかも、さとしとおなじ学校である。
「そういえばゆうきの所お化け屋敷やってるからあとでいこうぜ。」
「え!べつにいいし!!」
まゆの顔が赤面になる。本当にわかりやすい。
「ゆうきとはバンド一緒にやってないんだねー」
「あいつ文化祭実行委員だから意外と忙しいんだよ」
ゆうきはさとしの友達であり、頭が良い。ちょっと性格が変わってるが、おもしろい。
まゆはゆうきと高校1年の時に出会って、2人で遊びに行ったりもしているが友達の関係が続いている。
「おーいこっちこっち」
さとしが勢いよく手を振った。そこには3人の男の子がいた。
「俺のバンドのメンバー、けんとと、しゅうへいと佐野ちゃん」
背が高くて痩せたけんとくん、筋肉質なしゅうへいくん、顔がみき好みの佐野ちゃん。とても覚えやすい。
「んで、おれの友達のゆいかとまゆとみき」
初めて知り合う男の子たちは普段あまり女の子と慣れてなさそうな3人であった。小声で「どうも」と呟いた。
「なんの曲やるんですかー?」
「モンパチのコピバンです」
よそよそしい会話が続くこと30分。
「そろそろ向かうかー一回練習したいし。じゃ、適当にまわってきて!14時に体育館だから。よし、いこー」
さとしがバンドメンバーを連れていった。ふとみきの顔をみるとやっぱりにやけてた。
「佐野くんかっこいい〜」
やっぱりといった感じであった。いつものことである。
「うちらもいこうか。他にもみき好みの顔の人いるかもよ!」
「いくいく〜!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます