第6話
「わー♡ このお宝すっごいキレイ♡」
宝箱の中に入っていたのは真っ赤な宝石のブローチだった。あずさは早速身に着ける。彼女の瞳とお揃いのアクセサリーはとても良く似合っていた。
あずさにぴったりのアクセサリーだね。
「やーん♡ 褒められちゃった。ありがとうお兄ちゃん♡」
★
他にもいくつかの宝を見つけた後、探索を終えた俺達は家に帰る。あずさは俺に留守番を任せて、宝の換金に向かう。
いってらっしゃい。
「行ってきまーす♡ 寂しくても泣いちゃだめだよお兄ちゃん♡」
換金に行くのはあずさの仕事だ。俺は基本的に家に居る。町に行くのは怖い。
現世に居た頃は、とにかく人の視線が怖かった。誰も見ているはずないと、そう思っていても、周りのすべての人間が自分を咎めているような気がした。
そういえば、こっちであずさ以外とまともに話したのは初めてだったかな。
もしかしたら、この世界では気にせず人と話せるのかもしれない。今度は勇気を出して町に行ってみようか。
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