第1話 雨の訪問者


翌日。


いつものように会社へ行き、昼の休憩室で同じ職場で勤める仲の良い同僚と、昼飯を食べながら、昨夜のことを話していた。


「やっぱり、それって、幽霊じゃない?」


オカルト好きな洋子がそう言った。


「えっ?でも、足はあったよ。」


秋彦が言うと、洋子は、サンドイッチを食べながら、こう言った。


「だって、そんな雨の中、傘もささずに…二度も、びしょ濡れで。おかしいじゃない?」


確かに、言われてみれば、そうであるが。


「それにさ。幽霊って、怒ると消えるって、聞いたことあるよ。知ってる?」


少し楽しそうに、目を輝かせ、そう言った洋子に、少し怒ったように、秋彦は、言った。


「聞いたことないし、知らないね!」


などと、二人が話していると、近くで話を聞いていた健二が話し掛けてきた。


「なぁ、結城。お前ん家、何処?」


健二に聞かれ、秋彦は、自分の家の場所を話した。


「その家って.........。お前、何も知らないで、そこに住んでるのか?」


何なんだと、嫌な気持ちになったが健二の真剣な面持ちに、秋彦は、息を飲んだ。


健二の話によると.........。

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