6:改名、改命

 場所変わり、死神達の試験会場。

 最終日の現在、憩吾けいご以外の全員がジャッジを終え、結果ではなく試験の終了を心待ちにしていた。



 そんな緊迫した状況下で。

 灯羽ともはから生まれた心珠しんじゅは、完成から程なくしてシークの手中に転送された。



「……ご苦労」



 この場にはない憩吾けいごねぎらいつつ。

 すでに調査により灯羽ともは心珠しんじゅ、人生に合ったスイーツを完成させていたシークは、心珠しんじゅを割り。

 中から溢れた光で仕上げを済ませ、命王めいおうの前に出した。



ようやくですか。

 待たされた分、ハードルは上がりますよ?」

「早く食べてください。

 冷めると勿体無い」

「ほう?」  



 シークの言葉を受け。

 命王めいおうは改めて、目の前にサーブされた料理を見下ろす。



 一見、なんの変哲も無いホイップ·ケーキのようだが……。

 何か、仕掛しかけが施されているらしい。



「分かりました。

 して? あなた達の運命を画する、このスイーツの名前は?」

「はっ。

 『バーシュ・ケーキ』でございます」

「はい?」



 余計に、予想が出来なくなった。

 どうやらシークの付けた造語らしいが、味も素材も、ネーミングまでの由来やプロセス、テーマや真意も不明瞭だった。



 しばし考え、百聞は一見にかずという結論に至った命王めいおう

 早速フォークとナイフで切り分け、敢えて内側を見ないまま、口に運ぶ。

 瞬間……フリーズした。



 ジャッジするには一口では足りなかったのだ。

 スイーツを味わう心積もりだった命王めいおうには、その熱さ、ジューシーさがあまに想定外ぎて。



 分かったことは、一つだけ。

 これはスイーツであって、スイーツではないこと



「ま……まさか……!?」



 なおもカンニングはせずに、舌だけで答えを導きたい衝動に駆られた彼女。

 今度はスイッチを切り替え、メイン・ディッシュを堪能する気分で、実食に臨む。

 


 すると、先程とは正反対に、今度はい意味で言葉を失った。

 本当ほんとうの、ゼロからの一口で、やっと理解出来たのだ。

 この料理の魅力、そして素晴らしさを。



「ハン『バー』グ……。

 それに、マッ『シュ』・ポテト……。

 なるほど……それで、『バーシュ』ですか……」

「はい。

 現世うつしよのクリスマスとやらで、子供に向けて主に作られるケーキを参考にしました。

 ゆえに、チーズもふんだんに使っております。

 さらに」



 前に出、隠していた秘密兵器デミグラスを構えたシーク。

 そのまま、命王めいおうの承諾を得ずにケーキにかけ、再び後ろに下がった。

 


 命王めいおうは喉を鳴らし、分かり易く興奮しつつ、再びテイスティングを始める。

 そして、雷に似た衝撃を受け、思わずテーブルにナイフとフォークを落としてしまう。

 


 有り得ないのだ。

 ハンバーグの肉汁にマッシュ・ポテトの旨味。

 そこにチーズや生クリームの甘さが見事に調和。

 そこへ、ケチャップ成分が多めのデミグラスでさらに味、香りを底上げされ、食欲を何倍にも膨れ上がらせる。



 そのさまさながら、現世うつしよの言語で表す所の、フラッシュ・モブ。

 次から次へと味が姿を表し、それぞれに個性的な自己アピールを開始するも、それでいて一切の乱れも無くシンクロしている。



 そんな徹頭徹尾、緻密に計算し尽くされた。

 点数を付け評価する事さえ烏滸おこがましく思える、完璧な出来栄えだった。

 


「あぁ、あぁ……なん美味びみな……。

 よもや、このようなケーキが実在していたとは……」



 涙さえ流しながら、命王めいおうはゆっくり、ゆっくりと、幸せを噛み締める。

 


 その後、三十分かけてホールを感触した命王めいおう

 紙ナプキンで口を拭った彼女は、背後に立つシークに質問する。



「素晴らしい出来できでした。

 クオリティだけなら、間違い無くトップです。

 それで? なぜあなたは、この料理を?」

「はっ。

 高石たかいし 灯羽ともはという人間にもっと相応ふさわしい。

 そう、判断したからです」

「ふむ。

 詳しくお聞きしても?」

「はっ。

 悪態をいてばかりではいたものの。

 彼は内側では、誰よりも命を欲しておりました。

 私はこのケーキで、そんな彼の内面を再現しました。

 彼の、生を欲する心を、肉に置き換えたのです。

 思った通り、彼の人生の結晶である心珠しんじゅと、ベストマッチしたようですね」

「ええ、ええ。

 本当ほんとうに、非の打ち所の無い、最高の一品でした。

 大満足です。

 よって」

 


 席を立った命王めいおうは、パン、パンと手を叩く。

 


 それに合わせ、死神ギャラリー達が忽然と姿を眩ませた。

 まるで最初から存在していなかった、生きてなどいなかったかのよう



 こうして、この場の死神は、三体のみとなった。

 命王めいおうとシーク、そして先程からる、謎の女だけが、そこに存在した。



「あなた達、そろって合格です。

 本日より、彼は熟生じゅくせいはん、あなたは調理ちょうりはん、彼女は情報じょうほうはんに任命します。

 そして、名前は」

「……今のままでい。

 憩吾けいごも、それを望んでいた」

「右に同じ。

 こっちがリクエストした通りにして」

 


 調理服から普段着に着替えたシークは、言動も戻す。

 次いで少女も、その流れに乗る。

 ダブルで連れない対応をされ、命王めいおうは意気消沈した後、かすかに怒りを示すも、ぐに表情を改めた。

「まぁ、いでしょう。

 私は普段から寛大ですが、今は取り分け気分が良いのです。

 許して差し上げます」

「どうも。

 で? 随分ずいぶん、大掛かりだったなぁ。

 あそこまで影武者を増やさずとも、良かったんじゃないか?」

「はて?

 なんことでしょう?」

とぼけるな。

 あんた、最初から、俺と憩吾けいごしか真面まともに、本気で作っていなかっただろ?

 そうでなければ、調理にしか興味が無い俺が勝って生き残るためとはいえ、あいつに協力を要請するはずが無い。

 他の連中よろしく無視して、勝手に自滅するのを待っているだけで事足りたはずなんだ。

 そして何より、試験を受けてないあいつが、ここに死神として存在するのが何よりの証拠。

 あんた、未来を見通して、知っていたんだろ?

 ようは、あいつも受験生だったんだろ?」

「話がまったく見えませんね。

 それより、歓迎しようではありませんか。

 新しく優秀な死神が、三体も増員された事を。

 ねぇ、輝……ん?。

 ……えと……。

 ……すみません。

 これ、何と読むんでしょう?」

あとにして。

 ちょっと用事」

 


 命王めいおうの言葉を無視し。

 少女は要件だけ残し背中を向け、とっとと去った。



「やれやれ。

 また妙な死神が生まれたものだ」

「まぁ、良しとしましょう。

 憩吾けいごとのバディ感は悪くなかったのですから。

 それに、か……あの子なら、憩吾けいごの力になってくれるはずです。

 い意味でも、悪い意味でも。

 それにしても……難儀ですねぇ」

「当然だろ。

 たった3ヶ月で一人の人間のすべてを理解するなど到底、敵わん。

 死神おれたちでさえ、な。

 ましてやつは、そこらの人間の比ではなく強烈に個性的だ。

 あれを一から百まで把握するなど、どれだけの制限時間を設けようと無謀、蛮勇でしかない。

 例えるなら、宇宙の広さを定めるくらいには困難だろう」

「そのようですね。

 せめて、宇宙にあまねくすべての星々に名前を付ける程度に抑えて欲しいものです。

 まぁ……憩吾けいごのみならず、私達にも大いに有益ですし。

 もう少し、様子ようすを見ましょうか。

 ところで」



 溜息ためいきこぼしたあと

 命王めいおう、そしてシークは、少女についてまとめられたレポートに再び目を通す。



「趣味、『遺書の作成』『常夜とこよコンピューターのハッキング』て……。

 おいおい……まだ飽き足りないのか」

「しかも、レイの話によると、すでに幾つかプログラムを書き換えた形跡があるらしいです。

 あの子が人間だった頃に」

「逆探知でもしているのではあるまいし……。

 本当ほんとうに……今までどんな人生を送って来たというのだか……」

「おまけに、すでにネットという所で、真しやかを装って、ノンフィクションを書き込みしています。

 確か、『死神と出会って人生やりなおした件』などという、残念なタイトルで。

 憩吾けいごとゲームしながら行っていたみたいですね。

 まぁ、ほとんどの人間は意にも介さないでしょうが。

 これで希亡きぼうしゃが増え過ぎるのは困りますねぇ。

 大方おおかた、メールやRAINレインでは補い切れない、感知出来ない所にまで範囲を広げるための、保険のもりでしょうけど。

 もしくは、人間社会に向けての忠告、挑戦状、復讐でしょうか?

 それにしても」



 面倒だったからか、ルビさえ振られていなかった箇所に、そろって頭を抱える。

 


「……なんと読むんだ?

 この名前」 

「……さぁ?」



 ひょっとしたら自分達は、死神よりも恐ろしい相手を死神みかたに付けてしまったのかもしれない。

 そんな、神の悪戯いたずらにより死神じぶんたちを陥れる為に生まれたとしか思えない問題児のチート振りに、先が思いやられるのだった。





「お、おい……。

 あんた、誰なんだ?

 なんで、ここに入って来れた……?」



 俺達しか入れないはずの亜空間に突如、現れた少女。

 彼女は、あいつの遺品の扱いに迷っていた俺の前に現れ。

 無言で、コントローラーを突き出した。



「……」



 仕方しかたく俺はコントローラーを受け取り、彼女とゲームを始めた。

 こうして俺達は、カスタムしたロボでバトルを繰り広げ……って!

 なんかホーミング付きのドラゴンが何匹も連続で襲い掛かって来るんですけどぉ!?

 初手から違法オロチガ◯は止めろぉ!?

 出オチもいい所じゃねぇか!



「ザコめ」

「にいちかよ、巫山戯ふざけんなっ!」

「ふーん。

 随分ずいぶん、詳しくなったね」

「ったり前だろ

 この3ヶ月、叩き込まれたからなぁ!」

「そうなんだ。

 誰に?」

「お前にだよ、夏澄美姫かすみがひめっ!!」



 立ち上がり、解答を叫ぶ。

 そして、しばらくして気付きづいた。



 また例の、違和感いわかんの無さから生じる違和感いわかんに、捕らえられていることに。



「え……?

 な、なんで?

 なんで俺、お前の名前を……?

 いや……それ以前に、なんであいつの名前が言えないんだ……?

 はっ……!

 てか俺、今、お前をあいつだと……!?」

「魔法でロック、及び改竄かいざんしたんだよ。

 金輪際こんりんざい、こっちが許可しない限り、『灯羽ともは』という名前は口に出せないよ。

 一人称視点も含めてね」



「は!?」

 夏澄美姫かすみがひめ……!!

 夏澄美姫かすみがひめ夏澄美姫かすみがひめ夏澄美姫かすみがひめ夏澄美姫かすみがひめ夏澄美姫かすみがひめ夏澄美姫かすみがひめぇっ!!

 うわ、マジだ、てんで言えねぇ!!

 何これ、っっっわっ!!



「何、キンキンキンキンしてんの?

 そんなに連呼しない方が良いよ?

 ますます、馬鹿バカじょう味が増すから」

「誰が、銀河無敵の筋肉野郎だ!?

 てか、お前! なんなんだよ、一体!

 なにが目的で、こんな事すんだよぉっ!!」

「しょうがないじゃん。

 だって、素直すぎるからぐにボロ出すし、非効率的だよ。

 これくらいしないと、ずーっと呼び間違えるでしょ?

 ケーゴは」



「ーーえ?」



 あいつが使ってた呼び方を。

 あいつが呼んでた通りに、忠実に完全再現してみせた少女。


 それだけじゃない。

 この、苛々いらいらしながらも楽しんでた空気も、会話も、遊びも、あの頃と一緒。

 何もかもが、完璧に一致してる。



「お前……!!

 まさか……!?」

「そっ。

 高石たかいし 灯羽ともは改め。

 輝璃薬苑城棗きりやくおんぎそう 夏澄美姫かすみがひめ

 ようは、人間として転生するんじゃなく、死神として、ケーゴで遊ぶ事にしたんだよ。

 っても、サポートもきちんとするけど。

 死にたくないし」

「いや、名前!!

 長過ぎんだろ、スタ◯かよ!?

 感動シーンが台無しだよ!」

「えー。

 これでも分かり易くしたのにー。

 てか、自分で『感動』とか、その方が下げる、冷めるっての。

 ブロッコリーじゃあるまいし。

 仕様しょういなぁ」



 夏澄美姫かすみがひめは、目の前に浮画ポップを展開。

 そして、良く分からん公式を書き始めた。



『 継花◯澄 プラミニ

  薬王寺◯町 プリケー

  蒼◯夏芽 ひとこい

 姫ノ◯輝夜 ステシア

 姫里◯ ラブパピ

  西園寺◯璃 ヌレパラ

  鹿苑寺◯おるこ ワガハイ

  才城◯りん アリカニ

  棗◯ キスアト

  新倉◯美 あまなり

  ↓

 輝璃薬苑城棗きりやくおんぎそう 夏澄美姫かすみがひめ



「とまぁ、こういうことさ。

 はいっ。授業、終わりまっす」

「いや、駄目ダメ教師にもほどがあんぞ!?

 これがなんなのか、説明しろよ!?」

「はぁ? 見て分かるでしょ?

 PCゲームのヒロイン達の中でもドタイプな、『黒髪ロング』『家庭的さ』『大きいの』を持った嫁達の名前だよ。

 ようはアナグラムだよ。

 『ぼくのかんがえたさいきょうのひろいん』を体現したこの姿に、ぴったりでしょ?

 っても一名、スマホゲーだちょっと違うし、家庭的じゃない子もいるけど。

 黒髪ロングで大きいなら、それでいや。

 どうせ料理も掃除も洗濯も必要無いし。

 楽で良いねぇ、死神ライフは。

 てか、親切にタイトルまで書いてるのに気付かないとか、愚鈍だね」

ほとんど略称じゃねぇか!!

 正式名称、一つしかぇじゃねぇか!!

 最低限、順番通りにしやがれ!!

 てか名前、長過ぎんだろ!

 せめて、もっと縮めろ!

 合体出来る所は省略しろ!」

「えー?

 強キャラ感、薄まるじゃん」

「お前はヒロインに何を求めてんだよぉっ!?」

「煩い!

 ダークストビュームダイナマイ◯食らわすぞぉっ!?」



 その後、必死の説得のすえ、『姫』と『寺』を合わせ、どうにか『姫城寺棗ひめぎじそう 夏澄美かすみ』で納得してもらった。

 いや、これ成功した? 縮まったって言えるのか?



「なぁ……そもそも、なんで女装?」

「女装じゃない。バ美肉。

 だって、その方がバランスいでしょ?

 基本的にバックアップに専念するもりだけど。

 もし現世おもてに出た時、男女が一人ずつなら、リラックスさせた上で老若男女に対応出来るじゃん」

「確かにな。

 で、本当ほんとうは?」

「女声でカラオケやアテレコ出来るから」

「そりゃ良い。

 からの?」

「自由にエクスタシれるから」

ついに明かしやがったな!?

 んなこったろうと思ったわ、このPCゲーマー!!

 死神の魔法を何(なん)だと思ってんだよ!?

 てか、そんなにしたけりゃ、分身でも作ればいだろ!?」

「分かってないなぁ、ケーゴは。

 その方が空しくないし、視覚的にイタくないでしょ?

 それに、自分と他者には、大なり小なり、明確な認識、理想、見解の相違、ようはバグが生まれるの。

 それを一々、デバッグするのは煩わしいの」

「お前っ!!

 い事言ってるようだけど、実際は違うかんな!?

 自分の体をネタにするってことだかんな!?

 空前絶後のムッツリってだけだかんな!?

 ちったぁ抵抗、示せやぁっ!

 てか、なんでプライベートでまで、女装してんだよっ!?」

「一々変えるの、面倒。

 あ、安心しな。

 手を汚すのは自室の中だけだから。青は趣味じゃないし。

 関智みたいなことはしないから」

「当ぁたり前だぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」

 改めて胸張って言うほどことじゃねぇぇぇぇぇ!!

 なんっも安心、出来ねぇぇぇぇぇっ!!

やかましいなぁ。

 アーロンパークにでも殴り込もうっての?」

「の前にお前を、ゲームでっ倒してやる!!

 今日という今日は、容赦しねぇ!!

 こっちが憂いてたってのに、台無しにしやがって!!

 この、エグゼロスがぁぁぁぁぁっ!!

「そっちが勝手にやってたんでしょぉ?

 まっ、良いよ。

 そっちがその気なら、遊んであげるよ。

 生涯をかけて」



 ああだこうだ言いつつも、本当の所、俺は分かってる。

 下ネタが苦手な俺に向けて、きちんと言葉を選んでくれてる、ストレートには言ってないことに。

 そして、本当ほんとう転生コンティニュー希望だったこいつが、死神オムニバスを選んでまで、俺のそばにいてくれたんだって。



 こいつは、そういうい奴。

 ……俺にとって、最高の相棒なんだって。





 それから、約5年後。

 俺にはシーク、夏澄美かすみ静空しずくと。

 頼もしい知辺しるべが何人か出来できた。

 毎度毎度、苦戦は強いられるが、熟生じゅくせいはんとして職務を全うしていた。



 ーーそう。

 あの頃までは。



「あ……ああ……。

 ……あぁ……」



 大音量を響かせる豪雨の中、傘も持たずに、レインコートも着ずに、俺は立ち尽くしていた。



 ついには立ってる事さえままならず、俺はひざから崩れ、怒りを込めて両手をアスファルトに打ち付けた。



 そう……希亡きぼうしゃ以外を、心珠しんじゅが目的ですらないまま、殺した自分への、怒りを。

 どこまでも無力な、哀れな男への、殺意を。



「うわぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」



 これまで積み重ねて来た、熟生じゅくせいの歴史。



 それらが単なるチュートリアル、ザコ敵に思えるほどの強敵。

 俺の記憶の中でも殿堂入りレベルで最凶のラスボス。

 そして最悪な黒歴史が近付いていたことを。

 あの頃の俺は、まだ知らなかった。

 何一つ、知らなかったんだ。



 いや……意図的に忘れていただけなのかもしれない。

 俺は、紛れもなく死神。

 偽善的に綺麗に繕ってるだけで、根本的には、世間一般的には、ただの大量殺人鬼でしかないんだと。



 そう……あいつみたいに。



 甘城あまぎ 静空しずくの物語、第1しょう

 高石たかいし 灯羽ともはの物語、第2話。

 最後に語られるは、第3話。……いや。

 第惨話である。

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