第12話

(ナレーター)・・・智也が仕事を終えて帰る途中

(智也)・・・今日も遅くなってしまった。早く

帰らないと・・・

(ナレーター)・・・青信号になったので交差点を

智也が渡ろうとした時・・・横から猛スピードで

車が近づいてくる!!

横から来る車に気付いて・・・

(智也)・・・えっ?・・・

・・・ドン!!・・・

(ナレーター)・・・車に接触して飛ばされる智也

・・・

その頃家に居る祈織は・・・

(祈織)・・・兄さん・・・遅いな・・・

(ナレーター)・・・その時祈織のスマホに着信が入る。

(祈織)・・・あっ・・・叔母さんからだ。

(ナレーター)・・・智也と祈織の保護者になってる

親戚の方です。

(祈織)・・・はい・・・もしもし・・・

(叔母さん)・・・もしもし祈織ちゃん?・・・今

・・・警察の方から電話があって・・・

智也君が車にひかれて病院に運ばれたって連絡があったの。

かなり大きな事故だったみたいで・・・今・・・

県立病院に運ばれたって・・・もしもし?・・・

祈織ちゃん・・・聞いてる?

(ナレーター)・・・その瞬間・・・祈織は電話を

切って・・・病院まで向かった。

・・・病院までは歩いて20分くらいの距離・・・

祈織は走る・・・運が悪くタクシーも見つからない

・・・病院に向かう中で亡くなった家族の事を

思い出す。

・・・事故で亡くなったお父さん・・・

・・・事故で亡くなったお母さん・・・

・・・事故で亡くなった叔父さん・・・

・・・病気で亡くなった叔母さん・・・

・・・いつも優しかった智也・・・

病院に辿り着いた祈織は智也の事を聞く

・・・今は治療を終えて・・・病室に居るようだ

・・・智也の無事を知り、祈織は安心するが・・・

・・・智也を看ない事には気が収まらない・・・

・・・くらい廊下を抜け・・・智也の病室へ

(智也)・・・あっ!・・・祈織!・・・

・・・来てくれたんだね。

(祈織)・・・トモ君・・・身体大丈夫なの!?

(智也)・・・右腕と右足が骨折してるって・・・

・・・でも奇跡的に命に別状はないって!

(智也)・・・ん?・・・トモ君って・・・モモになってるのか?

(ナレーター)・・・事故のショックで祈織は昔の呼び方になってます。

(祈織)・・・私は祈織・・・忘れたの?・・・

・・・モモって誰?

(智也)・・・祈織・・・うん・・・祈織だな・・・

(ナレーター)・・・モモになってる時の記憶は祈織には有りません。

(祈織)・・・トモ君まで居なくなっちゃうと思って心配したんだからね!!

(智也)・・・祈織・・・ごめんな・・・

(祈織)・・・トモ君まで居なくなったら・・・

もう生きていけない。

(ナレーター)・・・そう言って智也に祈織が

抱きつく。

(智也)・・・ああ・・・祈織を絶対に1人に

しないから・・・ありがとう祈織・・・

(ナレーター)・・・祈織が泣き病むまで・・・

優しく頭を撫でる智也であった。

・・・妹の中の彼女パート12・・・

・・・[完]・・・

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