27

「私のお父様なら信じてくれるわよ、きっと」


「そうだといいですけどね」


「何よ信じてくれないとでも思ってるわけ?」


「ええ、私はそう思います。下手したら精神病院に行かされる可能性もありえるので」と言って薄ら笑いをした。


うっそんなような気もしないでもない。

初めてこの世界に来たとき、お父様は私がおかしくなったと思って医者に見せてたしなぁ~。



な何か私コイツに弱み握られてるんじゃ。

でもマサヤの言いなりにはなりたくないし、絶対に!!!!!


「ではアリア、私は用事がありますのでお先に失礼します」


「ちょちょっと待ちなさいよ。まだ話終わってないじゃない!!!」


「まぁまぁ、そう怒らずに。その件はまた後日お話しましょう。では」



去り際すごい早いな、アイツ。



ってか、ちゃんと話すんでないじゃん!!!

この自己中男がぁぁぁ~~!!

でも何かマサヤって私より1枚上手?

いやいや私がマサヤなんかに劣るわけないじゃない!!


とにかく、マサヤとは早く決着つけなくちゃ!!!!!


ふぅぅ~~~まだ時間あるから、しばらくここにいようかな。

そう思っていたら、ブーッブーッブーッと音がした。

あっ電話だ。誰かな?

ディスプレイに甲斐の文字があった。

甲斐か。


「もしもし愛莉亜?」


「うん甲斐今何処にいるの?」


「ん?俺は学園長室にいる」


はぁ?何でそんな所にいるのよ?


「なんで、そんな所にいるの??」


「え?だってここの学園長が自由に使ってくれていいって言ってたから、お言葉に甘えて使わせてもらってるんだ」


はぁぁ・・・王子だからだよねきっと。


「そうだ愛莉亜も自由に使っていいんだってさ」


「はぁ?私まで?」


「うん、だから今から来いよ!!」


「わかった。いろいろと話したい事もあるし、今から行くから」


「おっ!!素直な愛莉亜ちゃん久しぶりだな」


「甲斐そんな事言ってると私行ってあげないから、いいの?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る