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「あははっごめんごめん。もう言わないから来てよ」
「まったく、じゃあ今から行くからおとなしく待っててよ?」
「は~~いお待ちしてま~~す」
ったく甲斐のヤツ、ふざけすぎ。
そして学園長室に着き扉をコンコンとノックした。
「甲斐~~入るわよ」
「おう」
「愛莉亜~~~会いたかったよ~~~!!」と笑顔で抱きついてくる甲斐。
やっぱりか・・・こうなると思ってたんだよね。相変わらず変わってないな。
「もう甲斐やめてよ!!!」
「だって向こうの世界以来じゃん?恋しくなるに決まってるって!!愛莉亜も俺に会えて嬉しいんじゃないの?」
「嬉しい?まぁこの世界に私だけ1人じゃなくてよかったとは思ってるけどね」
「何だよそれ愛莉亜は前とまったく一緒なんだな」
「当たり前じゃない。ここの世界の私じゃないんだから!!!」
「でも愛莉亜すっげぇドレス似合ってる・・・。マジでお姫様みたいだ」
うっちょっと甲斐アンタ何て顔で私を見てるわけ?
その顔はやめてよ。何か調子狂うじゃない!!!
「似合ってなんかないわよ!!私はお姫様じゃないし。ここの世界ではそうらしいけど」
「愛莉亜が姫で俺が王子だから俺達ナイスカップルなんじゃないの?」
ゲッ!!!言うと思ったよ。
「あのね~~いずれは元の世界に帰るんだから、関係ないの!!!元の世界に帰ったら、私は庶民で甲斐はお坊ちゃんに戻るんだから」
「そんなの全然関係ない!!元の世界に戻っても、愛莉亜は俺の側にいさせられるし!!!」
はぁぁ甲斐って何でこんなに自信満々何だろう?
ちょっと尊敬しちゃいそうだよ。
「甲斐そんなの無理に決まってるでしょ?住む世界が違うんだし。それに甲斐のご両親も納得しないって!!」
「だから、世界とか関係ないんだよ。愛莉亜と一緒なら何でも出来そうな気がするんだ。親も説得するし、何も問題ないじゃん!!!結婚しようよ~~愛莉亜~~」
何で急に結婚の話になってるわけ?
ヤバイヤバイよこの状況は。
しかも何でそんなに可愛い顔をして言うの?
「あのさ甲斐。私甲斐とは結婚出来ない」
「えっ?何で?他に好きなヤツでもいんのか?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど」
「もしかして愛莉亜俺の事嫌いなのか?」
「う~ん好きだよ。でも恋の好きとは違うから、ごめん甲斐」
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