21

「以前のあなたより、今のアリアの方が私は好きですよ」


はい?私の事を好きだとぉ?私はマサヤ、アンタの事なんて好きじゃない。むしろキライだっつうの!!!


そしてまた、近づいてくるマサヤ。

だから近づいてこないでってば!!

マサヤから逃げてた私。

ヤバイもう逃げる場所がないよ。

私の後ろには、かた~い壁があった。


「ふふふっ。アリア、もう逃げられませんよ?」


そう言った後、マサヤは私の肩を壁に固定した。

この状況はヤバイ・・・。


「マサヤ離しなさいよ!!!」


「ふふっ。イヤです」


マサヤから逃げようと私は体に力を入れるけど

マサヤの力には、もちろん勝てなかった。

そして私の口に生暖かいモノが触れた。

え?私大嫌いなヤツにキスされてる?

なんでキスなんかするのよ?


「ちょっとやめてよ・・・」


「ふふふっわかりましたよ。アリアは可愛いね❤」と言ってキスを止めた。


「何でこんな事するわけ?」


「なんでって、ふふっ♪アリアの事が気に入ったからですよ」


またおんなじ事言って。

お前はそれしか言えないのかよ!!!


「でアンタは何者なわけ?」


「私ですか?ふふっ。自己紹介がまだでしたね。私はマサヤ。グリーンハート王国の王子です。お見知りおきを、アリア姫」と言い、一礼をした。


はぁぁ?マサヤ、アンタも王子なの?

甲斐も王子らしいし、その上マサヤもだなんて最悪だよ。


「マサヤあんたまで王子なの?」


「え?わたしまでって、まだアリアの知り合いの王子がいるんですか?」


「うんいる。私と同じ世界から来た甲斐って男が」


「え?ブルーハート王国の王子カイですか?」


「うん何故か王子らしいのよね。もう、やんなっちゃうよ」


「それは驚きました。ここの世界の彼はあなたとは面識があまりなかったはずなので」


「そうなの?」


「ふふっ。そうなのですよ。これはますます面白くなってきましたね!!!」

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