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「アリア姫様学園に着きました」と運転手が言った。


「そう。では降りますわ。ここまで送って頂きありがとう」と笑顔で言った。


「めっそうもございません。こんな私に優しくして頂いて感無量です」


そんなに感謝してくれなくても、いいんだけどな。


「ユイ行くわよ」


「はいアリア姫」


そして私は学園を見渡した。

それにしても、この学園すごい広い。

バカみたいな広さって、こういう所の事を言うんじゃないかってくらい。

それくらいに広かった。


そう思っていると

「アリア姫様ですか?」と誰かに声をかけられた。


ん?誰だろう?と振り向いた瞬間、腕をぐいっと引っ張られ抱きしめられた。


「ちょっ!ちょっと何するんですか」と顔を見ると私の大嫌いな雅也だった。


「雅也やめてよ!!!」


「ふっ。やっとマサヤって呼ぶようになられましたね。嬉しいですよ」


え?はっそうか、この雅也はここの世界のマサヤだったんだ。


「はい?」


「はい?ってとぼけてもムダですよ。いつも言ってたじゃないですか、名前で呼んで下さいと」


ああ。そういうことか。

マサヤにも説明しとこうかな。

味方?は多い方がいいしね。

マサヤっていうのがなんかイヤだけどさ。


「マサヤちょっとお話があるんだけどいいかしら?」


「話ですか?わかりました。私もいろいろとお話したいですしね。では、私の部屋へ行きましょうか」


「ええ。わかりましたわ」


ふぅしかし丁寧語って疲れる。

慣れてないからよけいに。でも慣れなきゃね!!!


「ユイちょっと話してくるから、ここで待っててね」


「わかりました」と笑顔で言うユイ


くぅぅ~~~可愛い。

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