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そして私は部屋中を探し回った。

あった・・・。なんだ!テーブルの上にあったんじゃない!!


「もしもし?」


「愛莉亜か?」と電話の主は、弱弱しく聞いてきた。


「うんそうだけど」


この声は甲斐だった。


「なぁ愛莉亜俺おかしくなっちまったみてえだ」


「え?もしかして甲斐もこの世界にきてるの?」


「え?甲斐もって愛莉亜もこのわけわかんない世界にきちゃってんのかよ?」


「うんそのまさかなのよね。で、甲斐は今どこにいるの?私はピンクハート王国って所にいるんだけど」


「ん?俺はブルーハート王国って所にいる。で、俺がこの国の王子だって言うんだ。笑うだろ?」


ブルーハートって。またハート付いてるし。センス悪いよね、この国の名前・・・。


「え?甲斐もなの?私も・・・ここの国の姫らしいのよね!!」


「え?マジで?」


「うん大マジ!!で、明日からピンクブルーイエロー学園の寮に入る事になってるの」


学校の名前もこれまたおかしい!!!

つうか、この世界にも学校がある事に驚いたんだけど。


「え?俺、そこの学園の寮にいるんだ。今・・・」


「マジで?」


「うん、大マジ。じゃあ明日話しようぜ」


「うん、わかった。明日ね~~」と言って電話を切った。


はぁぁ~~~~・・・。まさか甲斐まで、ここの世界に来てるなんて思いもしなかったよ。

まぁでも、知ってる人がいるって事は、心強い!!(相手がどんなヤツだろうとね・・・)


「アリア姫様今のは何ですか?」


「ん?電話してただけだけど?」


「電話?」


「あっ電話はね、遠くにいる人とでも会話が出来るのよ」


「はぁそんなモノがあるんですね。こちらの世界で言うピーチですね」


「ピーチって何?」


「これです」と言ってピンクのコンパクトを私に渡すダイキ。

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