12

お父さんは私の言う事を聞いてくれないと悟った私は、大人しくベットに横になった。


そして数分後。


「王様医者を連れて参りました」


え?もう来たの?めっちゃ早いじゃん!!!


「さぁ早く見てくれ」


そして診察が始まった。


「アリアの容態はどうなんだ?」


「王様アリア姫様ですが・・・どこも悪くないようです。精神的なもので、一時的に記憶喪失になってると思われます」


「そうか。わかった。アリア精神的に辛いのか?辛い思いをさせて悪かった」


あのぉ~~~もしもし?

な~んで私が記憶喪失になってるんでしょうか?

記憶なら、いっぱぁぁいイヤって言うほどありますけど。


「私記憶喪失なんかじゃないってば!!!」


「アリア本当にすまない・・・。しばらくは学園の寮に入って養生するんだ。いいな」


はい?何、学園の寮って?


「ダイキ、今すぐ準備をしてくれ」


「はい、かしこまりました」


ちょっと待ったぁ~~~~お2人さん。

勝手に話を進めないでもらえますか?

話についていけない子がここに1人いますよ~~?


「じゃあアリア、学園でゆっくりと過ごすんだよ。そして元気になって父の元に帰ってくるといい」と笑顔で言った。

そしてお父さん・・・もとい、お父様が嵐のように去っていった。

はぁぁ~~~。マジでどうなっちゃってるわけ?

やっぱり私・・・変な世界に来ちゃったんだろうか?

それとも・・・これは夢なのかな??

そうだよ・・・こんなヘンテコリンな展開は・・・夢に違いない・・・。

私はそう思い、ホッペを強く引っ張った。

いったぁぁぁぁい!!!!

すんごく痛い!!!これは・・・やっぱり・・・夢じゃなくて現実に起こってる出来事みたいです・・・。

泣きたくなってきたマジで。

元の世界に帰りたい。って言うか帰らせてよ~~~!!!


「アリア姫様さっきから何なさってるんですか?」


「別に。それよりここってどこ?日本?」


「ニホンとはどこの国ですか?聞いた事ありませんねぇ。ここは、ピンクハート王国ですよ」


はぃ?ピンクハート王国?

なんてベタな国の名前。笑いが出ちゃうよ・・・。あははっ。


「何ですかそのお顔は、あなたはこの国の王女様なのですよ!!!」


「え?私が?」


「当たり前です。先程お会いになられたのが、姫様のお父上の王様です。わかりましたか?」


うっ。ダイキ君怖いよ。ダイキ君は優しかったはずだよ?

そうか世界が違うから、性格も違ってくるんだろうか?

はぁぁ~~~。

私の心のオアシスだった。

優しい優し~~~い大樹君を帰せ~~~!!!!

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