漆黒騎士の英雄譚
@undercoa
第1話 漆黒騎士に転生した
ここは何処?
暗闇の中で目を覚ました、私は怖くて何もできずただ立ち尽くしていた。
すると暗闇の中から声が聞こえた。
「目覚めましたね、漆黒騎士の器よ」
漆黒騎士の器?なにそれ私は困惑した、しかし困惑した私を差し置いて声は続く
「あなたに漆黒騎士になってもらい、世界を救って欲しいのです」
世界を救う?いきなり話が飛躍しすぎだよと私はさらに困惑した。しかし黙っていては何も始まらない私は質問をしてみた
「あの~どなたか存じ上げませんが、どういうことでしょうか?私は今まで普通に暮らしていて社会人8年目の女です。名前は加藤久実と申します。状況が飲み込めず申しわけありません、そしてなぜ私はここにいるのでしょうか?」
すると暗闇の声はこう答えた
「加藤久実さん、あなたは現世で過労死で死んでしまいました。その若さで死んでしまったあなたを不憫に思い私はあなたをここに呼んだのです」
いや、私死んだんかい!と心の中でツッコミをいれてしまった。えっ嘘!冷静になってみるすごい状況だし田舎に残った父と母が気になるし、結婚もしたかった。過労死かーまぁ確かにここ一、二年会社での寝泊まりも増えてたからな~。仕事どうなってるんだろうとますます心配事が増えてきた。そんなことを考えていると
暗闇の声が話してきた
「申し訳ありません状況を理解するのに、必死でしょうが、こちらの話を続けてもよろしいでしょうか?」
そうだよ、まずはこっちの話を聞かなくちゃ。「はい、わかりました」
「あなたには先程ももうした通り、漆黒騎士になり世界を救って欲しいのです。世界は今混沌に包まれそうになっています。どうかお願いです。力をお貸しください。」
不憫に思ったなら、働かさないでよと思った。しかし私はお願いに弱い。もう死んでしまったのなら仕方ない、ここでわめいていても何も変わらない。私はてをあげて質問をした
「質問を、よろしいでしょうか?世界を救うのは私の自由なのでしょうか?私は正直いって戦うのは嫌ですし、不憫に思ったのなら普通このようなことは頼まないですよね?私に何か特別な力があるなら別ですが、ないのなら別にやらなくてもいいことですよね。」
聞きたかった、これはいわゆる異世界転生系の話だ。過労死した私を不憫に思うのならスローライフを与えてくれるのが妥当だと思う。それでも世界を救って欲しいと言うのなら、これは明らかにおかしい。さぁどうする、暗闇の声?私は耳を傾けた。
「あなたがおっしゃることは、正しいことだと思っております。確かに過労死したあなたにこのようなことを頼むのはおかしいことです。
そして申し遅れ申し訳ございません。私の名前はミラクレア、この世界の守り神です。」
守り神なるほど、それで私を見つけたのはわかった。神ならば死んだ魂も見つけられるし、対話も可能と言うことね、それならなぜ私を呼んだのか?謎だわ、そしてミラクレア続ける
「世界を救うのはあなたの自由です。しかし漆黒騎士の器はあなたしかいません」
「漆黒騎士の器とはどういうことでしょうか?それが私に関係してるのでしょうか?」
「すごく関係しています。漆黒騎士は世界を救う力を持っていました、しかし先日戦死しました。私は漆黒騎士の世界を救う力を探していましており、そしてその力を使いこなせるのがあなただったのです。なのでここに連れてきました」
なるほど、つまり世界を救える、漆黒騎士が死んでしまったのでその力を使える私を連れてきたと、うん無理でしょ。私は現世でも剣道しかやったことがない。異世界に剣道の力が通用すると思ってないし、まず力の使い方も知らない、これは諦めよう。私が答えようした次の瞬間ミラクレアの声が聞こえた。
「お願いします久実様、あなたしかおりません。他のものでは無理なのです。世界を救ってください。救った後はあなたは自由です。必ず約束します」
まぁここまで頼まれちゃうと困るかな。
「わかりました。世界を救えるかわかりませんがこの話受けましょう」
これが私の答えだやってみないとわからないし、終わったら自由だし、戦おう
「ありがとうございます久実様、それではよろしくお願いします」
辺りが暖かい光に包まれ私は気を失った。
漆黒騎士の英雄譚 @undercoa
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