第13話 怪しい彼女
「あ、母さん今大丈夫?」
母さんはコール一回目で出た。
『大丈夫だけどどうしたの?あんたが私に電話なんて珍しい」
「有栖川亜紀って覚えてる?」
『そりゃ忘れるわけないじゃない!それで亜紀ちゃんがどうしたの?』
「いま亜紀が家にいて、あいつ一人暮らしなんだけどセキュリティ緩いんだって。それだと今のご時世危ないから、また昔みたいにうちで暮らしてもいい?」
『亜紀ちゃんがそれでいいならいいけど・・・避妊はしっかりね♪」
「そんなことしねえよ!!!」
『あっはっは!!まぁ亜紀ちゃんが家に来るのは全然いいよ!それじゃ私これから仕事あるから。切るよ』
「ありがとう、母さん」
そこで電話が切れる。
家で暮らす許可がおりたことを伝えにリビングに戻ると、姉さんと亜紀は楽しく談笑していた。
「亜紀、母さんが家で暮らしていいって」
「ほんとに!!それじゃあ不束者ですがよろしくお願いします」
ソファーに座っていた亜紀が立ち上がり、深々と頭を下げる。
「そんなにかしこまらなくてもいいよ。これから一生の付き合いになるんだから」
そういった姉さんの顔は少し赤い。
「姉さん自分で言って恥ずかしがってちゃ世話ないでしょ」
俺がそういうと、姉さんは
「そういえばいつまで姉さんって言ってるの?私、康太に名前で呼んでほしいんだけど・・・」
そういって少し怒ったような顔をした。
「えっと、雫///」
恥ずかしがりながら俺が言うと、雫は笑顔になって俺の腕にしがみついてきた。雫の大きい胸が腕にあたって理性がゴリゴリ削られる。
あんまりにも俺がデレデレしていたのか、亜紀が頬を膨らませながら雫を引きはがした。
「雫さんスキンシップ激しすぎです!!!もっと謹んでください!!!」
「でも今まで姉さん呼びだったのに名前で呼ばれてやっと康太の彼女になれたんだなって嬉しくなっちゃって」
「その気持ちはわかりますけど・・・ってそういえば雪ちゃんはどうしたんですか?」
遠藤雪は俺の二個下の妹で、今は中学二年生だ。小学生の時は亜紀がうちに来た時などよく俺と亜紀と雪と、たまに雫と遊んでいた。
「雪なら今日友達の家に泊まってくるんだって。雪もまた亜紀に会えるの楽しみにしてたから喜ぶぞ」
「ほんと!?雪ちゃんに会いたいなぁ。でも雪ちゃんって・・・」
そう言って考え込んでしまった。
亜紀と雪が喧嘩したなんて話は聞かないから心配しなくても大丈夫だとは思うが。
「大丈夫だよ亜紀ちゃん。雪はお兄ちゃん子だけど恋愛対象としてではないと思うから」
雫のその言葉で一気に亜紀の顔が明るくなる。
顔が暗くなったと思ったらそんなこと考えてたのか・・・。
そんなことを話しているうちにそろそろいい時間になったので俺は寝る準備を始めた。
「そういえば亜紀。今日はどこで寝るんだ?」
亜紀の寝る場所用意してないなと思いながら聞くが、妙な答えが返ってきた。
「こーくん、何寝ようとしてるの?むしろ夜はこれからだよ?」
そういった亜紀の顔はひどく妖艶だった。
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どうも始龍です
書いててふっと思ったんだけど、もしかして進行遅すぎ!?正直時系列から言って始まって二日しかたってないのにこのペースはマジヤバイ。まあそれでもいいんだけどあんまり進行遅いと読みたくなくなっちゃうからね。ちょい早めます。それでもクオリティは上げていきたいと思っているので頑張ります!!
またこの話がもしよければ応援と星とフォローの程よろしくお願いします。作者の励みになるんで。それではまた次の話でお会いしましょう。
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