第5話 再会

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「●●ちゃん本当に行っちゃうの?」


「ごめんねこーくん。親戚のおじさんのところに引き取ってもらうことになったんだ」


「それはしょうがないけど・・・、やっぱり寂しくなるね」


「でもまだその時まで一ヶ月あるかそれまでたくさん遊ぼ!!」


「そうだねじゃあどこ行く?」


「じゃあ遊園地でも行きたいな!ジェットコースター乗りたい!!」


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「じゃあまずどこ行こうか」


 教室を出た俺はほかの三人に聞く。


「僕は体育館に行きたいな」


 翔太が先に言うと、女子二人も行きたい場所を言い始める。


「私は図書館に行きたいな。本好きだし」


「あーしはどこでもいいし」


 この二人は化粧の一件で仲が良くなったらしく、さっきから仲良く話している。

香澄さんは話し上手らしく,柚希さんは楽しくリアクション多めに話を聞いている。


「じゃあまずここから近い体育館に行こうか」


そう言ってしばらく歩いていると、十字路にさしかかった。


「ねぇ、体育館ってどっちだっけ?」


 この学校は教室がやたら多く、したがって校舎自体も大きいから俺たちはすっかり迷ってしまった。

 俺がそういって悩んでいると、香澄さんがため息を吐きながら


「あんたわかってて歩いてたんじゃないの!?あーしも体育館の行き方なんて知らなないよ!?」


と言って罵ってきた。

 この人やっぱり性格キツイよ・・・。今回は俺が悪いんだけど。

 

 俺の迷った発言に驚いていた柚希さんや翔太も困り顔をしながら、


「私もここからの行き方は知らないよ。先生とかに聞いてみる?」


「僕も教室からの行き方なら知ってるんだけど、、、。ここからの行き方はしらないなぁ」


 翔太が教室からならわかるというから、肩を落としながら一旦教室に戻ろうとしていたところ、女の人の声が聞こえてきた。


「あれ?康太じゃない?こんなところで何してんの?」


 誰かと思って俺らが振り向くと俺の姉が近くに立っていた。


「ねぇ康太、この美人な人誰?」


 急に美人に話しかけられてびっくりしたのか、焦り気味に香澄さんが聞いてきた。確かに姉さんは茶髪の可愛い系で、とてもモテる。聞く話によると、姉さんは過去高校に入学して三か月なのにも関わらず、同学年の男子だけでなく上級生のイケメンにも告白されたという。本人は全部断っているらしいが。


「私は康太の姉の遠藤雫。それでこんなとこで何やってんの?」


「俺ら体育館に行きたいんだけど迷っちゃって。一旦教室に戻ろうとしてるとこ」


少し落ち込みながら俺がそう返すと姉さんは少し笑顔になった。


「じゃあ私が案内してあげよっか。どうせほかにも行きたいとこあるんでしょ?」


「それはありがたいけど、姉さん授業は?」


「あれ言ってなかったっけ?今日二、三年は明日の一年生歓迎会の準備があるからHRだけで終わりだよ」


「じゃあ姉さんもう帰るとこ?」


「そう。だからナビゲーターしてあげよっか?」


そう俺たちが会話しているとほかの三人も、


「正直僕たちだけだとこれから悩むかもしれないからお願いしたほうがいいんじゃないかい?」


「そうだよ!こんなに校舎おっきいんだから案内役お願いしようよ」


「あーしこんな美人さんと話したことないからいっしょについてきてもらうし」


口々に姉さんの提案に賛成してきた。


「じゃあ姉さんよろしく頼むよ」


「はい!任されました!」


『お願いします』


俺たちは姉さんの提案に乗ることにした。でもな、移動中に俺と手をつなぐ必要はないと思うんだ。女子二人も口元が笑ってたし。めっちゃ恥ずかしい。



 姉さんの案内のかいあってか、俺たちは学校探索を早く終わらすことができた。

 その日は自由解散となったので姉さんと家に帰っていると、道で前を歩いていた、俺らと同じくらいで他校の制服を着ていた女子が話しかけてきた。


「もしかして遠藤康太君?」


「そうですけど、あなた誰ですか?」


急に話しかけてきた人に俺と姉さんが怪しんでいると、彼女は突然笑顔になり


「やっぱりこー君だ!私!私!奥本美咲!」


「お前美咲なのか!?お前ほんと久しぶりだな!」


「美咲ちゃん!久しぶりだね!」


「こー君、雫さん、久しぶり!」


 急に声をかけてきたのは中学二年の時に親の都合で転校していった奥本美咲だった。よく図書室で陰キャだった俺と一緒に本を読んでいて、家に本を借りてきたこともあり、その時に姉さんとも知り合っていて二人ともすぐに打ちとけてよく一緒にしゃべっていた。


「どうしたんだ美咲、確か福岡に行ってたんじゃないのか?」


「そうだけどお父さんがまた転勤になってこっちに3月あたりに帰ってきてたんだ!」


「こんなとこで話していてもあれだからどう?美咲ちゃんうち来る?」


「え!?いいの!?行きたい!!」


「いいんじゃないか美咲昼ご飯まだだろ?よかったら食いに来いよ」


急な再会に驚いたものの、俺たちは賑やかに家に向かっていった。



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 どうも始龍です。

 大学のレポート終わらんくて今日出せないと思っていたから出せてほんとよかった。


 今日ウマ娘セイウンスカイ実装だけどどう?引けた?自分は何とか20連で引けました。ナリタブライアンもウエディングマヤノも引けなかったからほんとうれしい限り。皆さんもひけることを心から祈ってる。


 この話がもしよければまた応援やフォローしてくれるとほんと作者の励みになるんでよろしくお願いします。







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