第4話 学校探索の前の一幕

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「こーくんどうしたの?最近元気ないね」


「ごめんね●●ちゃん。最近ちょっとお母さんが厳しいんだ」


「こーくんのママ?確かに最近あいさつすると険しい顔してるけど・・・」


「これからあんまり遊べなくなるかも」


「えっ!?そんなのないよ!!」


「ごめんね、●●ちゃん・・・」


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「とりあえず自己紹介するか」


と俺が言うと、


「じゃあ最初に僕が行こうか。僕は安藤翔太。よろしくお願いしますね」


 最初に言い出したのは雰囲気真面目君だった。口調もとても丁寧でいて親しみやすそうだった。育ちのよさが見て取れる。


 次に自己紹介したのは白ギャルさんだった。スタイルもとてもよく、十人中八人が美少女といいそうな顔つきをしていた。


「あーしは佐藤香澄。よろしく」


見た目通りの口調でそう自己紹介すると、彼女はじっとロングちゃんのほうを見ていた。


「私はさっき自己紹介したけどもう一回しとくね。名前は如月柚希。趣味は読書で最近はライトノベルも読み始めたね。よろしくね」


最後に俺の番になった。


「俺は遠藤康太。趣味はカラオケでアニメとかも嗜んでいる。これからよろしく頼む」


 自己紹介を終えると、佐藤さんが如月さんに声をかけてきた。


「ねえ如月、あんた化粧しないの?化粧したらもっと映えると思うんだけど」


 確かに如月さんは普通の顔つきをしているが、顔つきそのものは素朴な感じで化粧が似合いそうだった。


「柚希で大丈夫だよ、佐藤さん。あぁ、遠藤君も安藤君も柚希って呼んでくれたら嬉しいな。それで化粧なんだけど、やり方がよくわかんないからしてないんだよね」


少し落ち込みながら如月さん変わって柚希さんが言うと、佐藤さんは少し笑顔を浮かべながら、


「ならこっちも香澄でいいし。ならあんたら男子も二人も香澄って呼ぶといいし。それで柚希、それならあーしが教えてやるから今からちょっとやってみるし」


 そういうと化粧道具を持って、さっき担任から多少の自由時間が与えられていたので、香澄さんは柚希さんをどこかに連れて行った。

 意外と優しいところがあるんだなと思っていると、安藤君が話しかけてきた。


「遠藤君さっきアニメを嗜むといっていたけど、どんなアニメをみるんだい?」


「俺も康太でいいよ。それで最近見たのはきな粉のーととかかな」


 きな粉のーととは高校生の女子5人が集まってきな粉餅をたべながら劇をするといった、漫画原作の大人気アニメだ。

 そう俺が答えると安藤君も目を輝かせながら、


「君もあのアニメ見ているのかい!?僕もあのアニメ大好きなんだ!!僕は主人公の子が大好きで(ry」


 ・・・こいつ真面目な見た目してアニオタかよ。それに無駄にイケメンだからなんか残念感がすごいな。

 俺はオタク文化すべてを馬鹿にしているわけではない。アニメもボカロも日本原産の世界に誇れる文化の一つだ。ぶっちゃけ平安時代の国風文化とかと一緒なのだ。ただ俺が嫌いなのはTPOもわきまえず、集団の輪を乱すような輩が嫌いなのだ。


 そんなことを話していると少し縮こまっている柚希さんを連れて、自信満々な香澄さんがもどってきた。小柄な柚希さんが縮こまっていると、小動物が怯えているみたいで撫でたくなってくるが、理性をフル動員させて何とか耐え忍ぶ。

 好きでもない男子に撫でられるのは、女子からしたら嫌だとうちの妹に厳しく言われた。


「どうよあんたら。ちょっと柚希見てみ!めっちゃ可愛いから!!!」


「ちょっとやめてよ香澄ちゃん!恥ずかしいでしょ///」


「これを見せないとかマジ世界の損失だから!ほらあんたらもさっさと見る」


 香澄さんに促されて柚希さんを見てみると、俺は言葉を失った。


(なんだこの子!!可愛すぎだろ!!化粧は女の武器とか言ってたけどあれってマジだったのかよ!!)


 目の前にいたのは天から降臨してきた女神を思わせるような美少女だった。

 もともとの素朴な顔立ちを残しながらうっすらと引かれたアイシャドウに塗られてるのかよくわからない口紅、ファンデーションはもともとあった美白を際立たせている。


「やばいよ!めっちゃ可愛い!」


そう褒めてやると、柚希さんは頬を赤らめながら


「ありがとう。でもちょっと恥ずかしいね///」


「そんなことないよ!ほら翔太もなんk・・・」


 柚希さんの化粧を絶賛しながら翔太にも感想を言うように促したが、翔太は口をあんぐり開けていて、柚希さんの変貌にとても驚いていたが、数十秒経つと元の真面目風な顔に戻り、


「柚希さんすごい可愛いね。化粧でこんなに変わるのはすごい驚いたよ」


とほめていた。

 そんな俺たちを笑顔で見ながら、香澄さんは


「ほらね、やっぱりあんたは可愛いんだよ。今度の休み付き合ってあげるから一緒に化粧道具買いに行くよ」


「ありがとう香澄ちゃん。これからもいろいろ化粧のこと教えてくれる?」


「任せろし。今度はもっと可愛くしてやるし」


 そんな和気あいあいとした空気に包まれながら担任から号令がかかっていたので、俺たちは教室を後にした。


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どうも始龍です

 リアリティを出そうと思って今まであんまぶっとんだこと言わなかったんですが、これからは積極的に入れていきたいと思います。だってそうしないと話盛り上がんないんだもん、、、。

 

 さてさて、書き始めのほうに比べてだいぶまともなものになってきたんじゃないでしょうか。自分で書いててだんだん楽しくなってきたもん。


 一つお知らせなのですが、二話をほんの少し訂正しました。でも単語程度なんで別に話は変わってないです。変更点としましては、チャットアプリのラインをライスに名称変換したことです。ただそれだけ。本当にすみません。


 だいぶ長くなったけど、この話が良かったと思ったら応援とフォローよろしくお願いします。マジで励みになってるんで。では次の話でお会いしましょう。








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