第二話 ラシビア先生による夜中の個別授業
寝ているアミンはドアをコンコンとする音で目覚めた。
(うん、誰だこんな夜中に開けてみるか)
とドアをあけたらラシビアが立っていた
「あら、今起きたの?」
「うん」
「なら睡眠は大丈夫ね、今日は政治学について教えてあげるわ、早く教科書と羊皮紙を取って私の跡をついて来なさい」
「うん、取るのはいいけどここでやらないの?てか暗くて視えないんだけど」
「ヒト種族は暗闇が苦手だったわね、仕方ないわ私の手を握りなさいエスコートして差し上げるわ」
「ありがと、今荷物とるよ」
といい荷物をとってラシビアの手を握るアミンであった
(・・・初めてだな女性の手を握ったのって前世も含め)
「じゃ行くわよ、ホントは私がエスコートされたいのだけど」
「・・・」
(なんて言えばいい、確かに全くレディーファースではないが仕方ないだろ、てか何処に行くんだ)
「何処に行くんだ」
「隠し部屋よ」
「そんなのあるのかよ、てかなんでわざわざ隠し部屋なんかに」
「私も最近発見したのよ、部屋だと話し声で見回ってるシスターにバレるかもしれないでしょ」
「まぁ確かに」
と話しながら歩いてる内に
「ついたわここよ」
「よくはみえないけど場所的には礼拝堂のうら?」
「あたり、礼拝堂の裏って大食堂と当たっているでしょ」
「うん当たっているな」
「当たって入るところに隠し扉があるのよ、ここを持ち上げてから押すと中に入れるのよ」
「すげぇ、てか明るいな」
そこには6畳くらいの部屋が広がっており、壁は鏡張りだった
「壁を鏡張りにしたる事で数本のロウソクの火を反射させて明るくしてるのよ」
「なるほどね」
「早速教えるわね、まずは教科書の序盤にもある政治体制の種類ね」
「確か1つ目が絶対君主制で2つ目が議会君主制だっけ?議会君主制の方は大体の国で貴族と王族による議会が主流で一部の国で選挙によって人民の中から政治家を選んで議会させる国もあったのかな」
「私が教える意味あるのかしら、まぁいいわ次は我が国との周りの国についての成り立ちと今の外交関係ね」
「うん」
「まず我が国の神聖ケェリア王国の成立は381年前に大ゲーズランド公国から宗教迫害を理由にケェリア国王1世とチェゲバ教皇が神聖ケェリア王国を設立させて、今にいたるわ」
「建国後の歴史は」
「特にないわよ」
(ないのかよ、ある意味平和な国だなおい)
「で今の神聖ケェリア王国は貴族と王の権力が強いわ、教皇は基本的に政治にはそこまで介入しないようになってるわよ」
(まさに中世の政治だな)
「平民は」
「王と貴族、教皇を支える為に毎日仕事を挿せてお金を絞りとってるわ」
「人権的に大丈夫なのかよ」
「平民人権があるから問題ないわよ」
(とんでもない事を言ったな、身分社会が当たり前なのか)
「因みに貴族と平民の見分け方はわかるわよね」
「いやぁ全然」
「変な所だけ知っていって常識的なことは知らないのね、まぁいいわまず貴族と宗教関係者、王族は名字と名前を持っているわ、平民はそれに加えてミドルネームもあるわ」
「なんで平民がミドルネームを持つんだ普通は逆じゃないのか」
「あぁそれは自己紹介が長くなるからそうなったのよ、これは世界共通よ」
(今更言うのはなんだがこの世界大丈夫なのか)
「そう言えば貴方の苗字聴いてなかったわね、なんていうの」
「いやぁ普通にアミンだけだけど」
(苗字を持ってないの・・・この孤児院は貴族だけしか入れないはずよ、それも教育一貫で預けれるだけであって実際は孤児ではないのにアミン貴方は本当に何者なのよ)
とラシビアは驚いた顔をしながらしばらく黙るのであった
(黙ったけど大丈・・・あれ俺苗字なくね)
「貴方この孤児院にいる子供達の身分知ってる?」
(身分、ラシビアとアリアは苗字も言っていたから貴族になるのか…貴族相手に俺タメ語何だけど大丈夫なのか)
「貴族と平民?」
「貴族だけよ一人を除いて、この孤児院は孤児を育てるのではなく、貴族の子供を教育させる為の学校みたいな物よ、まぁ昔の名残で孤児院と読んでるけど」
「そうなんだ(ものすごく嫌な予感がするぞ、あの時に殺された時よりも」
「なんて言えばいいのかしらね」
「そのまま言っていいよ(覚悟は決めた、どんな事でも受け止めよう)」
「貴方…
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