真夜中のカラス

眠れない夜

網戸にした窓の向こうは

時々、遠くで

走る車の音がするばかり


近くにある川の流れが、さやさやと

わたしはいつしか、うつらうつら

その時、カァ!と、ひと声

あれはカラス、こんな真夜中に一羽


君も眠れないのかい?

それとも寝言だったりして?

続く声もないままに

また一台、車が通り過ぎて行った


一人と一羽の魂が

こんな真夜中に

一瞬、すれ違うみたいに


カァ!

ないているのだね

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