わかってなんかいなかった(独言のような詩)

わかっていたつもりでいても

何もわかってなんかいなかった、と

しみじみと感じる、この頃


自分の身体が思うに任せない苛立ち

ヘルニアが酷い時は

一人ではトイレに這っていくしかなくて

泣きたい気持ちだった

現実的に排泄問題は

人間の尊厳に関わることと

言葉では聞いていたけど

こんなに思い知ったことはなかった


一人でトイレに行けるまでには治って

その当たり前が、どれだけ有難いか

それでもいつか介護される側になった時

プライドと恥じらいと色々な葛藤は

やっぱりあると思う



長く歩くと左太腿が傷んで

その度しゃがみこんで休まないと歩けない

脚に痺れもある

ヘルニアからの坐骨神経痛だそうだ

痛み止めと湿布、それから血流を良くする薬

加えて末梢神経の痛みを抑える薬

すぐに結果はでないから

気長に薬で治していくしかない


カートもいいけど身軽な杖にしようかなと

色々みてるけど、まだ決めきれないでいる



その立場にならないと

本当のことはわからない

現実リアルの痛みも苦しみも

まったく容赦ないから



知らないことは、まだ沢山ある

知った苦痛も知らない苦痛もある

でも何も知らなかった時よりも

少しは実感した


わかったつもりでいたけど

わかってなんかいなかったことに

少なくとも、気づけた


こうして少しでも

人らしくなっていけたら

未熟なこの魂も

いつか救われるだろうか


そんなことを

思ったりするのだ

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