【閑話休題】 - 新入社員への5つの訓示

1.挨拶は気持ちよく

2.失敗は誤魔化さずに認める

3.常に相手に思いやりを

4.本質を見極める

5.何事にも興味・関心を持つ


これ。

J会社が毎年新入社員へ示している訓示。

らしいです。

(あ、『あらすじ』にも記載しておりますが、あくまでこのお話『フィクション』ですからね?まぁ、ほぼほぼ『ノンフィクション』ですけど。あはは~。)


で。

だれがその訓示を垂れるかって。

まぁ、一般的には入社式で、偉い人が垂れるのだと思う。

もしくは、人事部の誰か、だろう。


そう。

【人事部】の、誰か。

【人事部】の!ですよ!


私はJ会社の【人事部 給与厚生課】に常駐しているのですよ。

ええ、もう皆さまいい加減ご存じとは思いますが。

この『新入社員への5つの訓示』とやらの存在を始めて知ったのは、実はほんの少し前。

存在を知った時はもう!

それはもう!

我ら全員、目が点でした。

いやいや、大げさではなく!


目が、テン!!


一体どの口で新入社員に訓示垂れてんだ?

つーか、あんたたちこそ、初心にお戻りになった方が宜しいのではなくて?


と。

嫌味を込めて、壁にこの訓示を貼っておこうかと思ったくらいですよ。


まず私が驚いたこと。

それは。


1.挨拶は気持ちよく

J会社の社員は、知り合い(と、あとはさすがにお客様だろうかね)以外には挨拶はしない。


ということ。

初出勤初日、私は他の社員が乗っているエレベーターに後から乗り込んだため、当然のように

「おはようございます。」

と挨拶をした訳ですよ。

その反応が。


・・・・誰、アンタ?


という、酷く冷たい視線の数々。

正直ビビりました。

だって、出勤時間に自社のエレベーターに乗り合わせているということは、部署は違うかもしれないし、我らのような他社の社員もいるかもしれないけれども、少なくとも、同じ社内で仕事をしている人間ではないですか。

たとえ違う会社の人間がいたとしたって、誰がお客様かなんて、顔みただけで分かります?

分かりませんよねぇ?

 (実は私、その時はまだ「お客様」でもあったのですよ。

  もうスッパリやめましたけどねっ!

  あたりまえじゃっ!まったくっ!)

しかもこれ、1度や2度ではないのです。

さすがに1週間も続くと、こちらの心も折れますって。

で。

観察していると、どうやら知り合いには挨拶をしているみたいだったので。

私もそれに倣って、以降は知り合い以外には挨拶をしない人になりました。


・・・・イヤだけどね、こんな人間になるの。

でも、挨拶されて冷たい視線を向けられるのにはもう、耐えられないのですよ・・・・


2.失敗は誤魔化さずに認める

これはほら、『私、間違えませんので。』の人たちなので。

『失敗』という概念がきっと無いのでしょう。


3.常に相手に思いやりを

これがあったら、『期日』というものはまぁ、普通は守りますよね。

後続作業があることくらい、分かっているのだから。


4.本質を見極める

1から100まで説明しないと、望んだ事がやっていただけない事は多々ありますねぇ。


5.何事にも興味・関心を持つ

『あ、それ担当外なので。』

で終わる事、多々あり。


ねぇねぇ。

新入社員への5つの訓示。

何一つ浸透していないけど。

大丈夫かなぁ?

(大丈夫な訳ないけどな。)





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