【クレーム】 - あなたが悪いんでしょ
私は何年か振りに、腹の底から怒りましたよ。
私の可愛い後輩を泣かせた報い、あの●●●は絶対に受けるべきだ。
事の起こりは、返送されてきた書類。
我々は、退職されるJ会社社員への、退職金の支給業務も行っている。
退職金を受給するためには、
『退職所得の受給に関する申告書』
なるものの提出が必要とされている。
この書類を提出した人は、退職所得控除が適用され、適切な税率で各種税金が計算されるが、提出しなかった人は、一律、20.42%の税率による源泉徴収が行われることとなる。
(だから絶対、期日までに提出した方がいいですよー。じゃないと自分で、確定申告して、払い過ぎた税金を取り戻さないといけないことになるからね。)
故に、我々は退職者へ、この書類を記入例と返信用封筒を添付して発送している。
のだが。
件の、私を久しぶりに激怒させた●●●(何故伏字か?それは・・・う~ん、誹謗中傷の最たる言葉になってしまうから。敢えての自主規制。社内では口に出していましたが/笑)は、他の組織へ提出すべき書類とともに、この『退職所得の受給に関する申告書』を提出してきてしまったのだ。
●●●の担当であった後輩は、提出先が異なる旨をメモで書き添えて、その他の組織へ提出すべき書類を●●●へ返送したのだが、あろうことか●●●は後輩宛にクレームの電話を掛けてきた。
『あんたが送ってきた返信用封筒使って書類送ったんだから、間違ってる訳無いでしょ!』
まぁ。
J会社規模の会社となると、退職時には様々な部署や組織から、様々な書類が送付されてくるらしい。
確かに、何がなにやら分からなくなる事もあるとは思う。
けれど、大半の社員は、きちんと書類を確認し、正しい宛先へと書類を送っている。
偶に間違ってしまう人もいることはいるが、こんなクレームは聞いた事が無い。
ここにもいたか、『わたし、間違えませんので。』の人種が!
一体どうなっているんだ、J会社の社員教育は!
後輩は、懇切丁寧に、
・おそらく当方ではなく、他の組織から送付された書類であること
・組織が異なるため、返送させていただいた書類の正しい送付先は、当方ではわかりかねること
を電話口で何度も伝えていた。
私はその姿を見ていたのだ、間違いない。
だが、こともあろうに●●●は
『私は占いもやってるんだから、あんたのことなんて全部わかるんだから。』
と。
・・・・はぁ?
ナニソレ?
今のこの見当外れも甚だしいクレームと何かご関係でも?
じゃあその占いとやらで、正しい発送先でもお占いになれば宜しいのではなくて?
私なら、そう言ってしまうところだ、間違いなく。
ああ、●●●は既にJ会社を退職した人間なので、我らにとってはもう、客でもなんでもないし。
ところが、真面目でまだ経験の浅い後輩は、目に涙を溜めて、それでも一生懸命に何とか理解していただこうと、電話口で説明を繰り返していた。
・・・・最終的に、●●●は最後まで全く聞く耳を持たなかったらしい。
一旦電話を切ったものの、また電話を掛けてきて後輩を指名したため、外線電話を取った社員が機転を効かせてくれて、既に後輩は退社したことにし、他の社員が対応したとのことだ(ちょうど会議が入っていてその場には立ち会っていなかったのだが、対応した社員がピシャリとはねつけてくれたらしい。天晴れ!)。
後輩は、決してすぐに泣きだすような弱い人間ではない。
いつでも真面目な、頑張り屋だ。
周りもそれが分かっているから、一致団結して、彼女を守っている。
もう彼女が、傷つけられないように。
●●●のような、弱い者には限りなく強く出るようなロクでも無い奴は、結構いる。
さらにロクでもない奴など、ちょっとお偉方の名前を出すと、途端にしり込みして逃げ出す始末。
●●●は、自分の過ちには全く気付かず、気付こうともせずに棚の最上段に乗っけたまま、ひたすらに後輩に言われの無いクレームを吐きまくり、彼女を追いこんだ。
そんな奴、許せる訳がない。
だいたい、何で占いの話なんかが出てくるんだよ?
『あんたのことなんて全部分かるんだから。』
なんて、ちょっとした脅迫じゃないか?
●●●は当然、ブラックリスト入りだ。
あの名前は忘れないぞ。
絶対に、だ。
うちはまだ、『お客様相談室(クレーム対応係)』ではないので、この手のクレームは年に何度かあるくらいだが。(とはいえ、ここまでひどいのは、まぁ珍しい)
いわゆる『クレーム対応』を仕事とされている方のご苦労は、相当なものだと思う。
社内でさえ、こうなのだから。
反面教師として、絶対あんな●●●にはなるまいと、心の底から思う。
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