初登校
バブみ道日丿宮組
お題:黒尽くめのわずらい 制限時間:15分
初登校
「相変わらず暑そうな服着てるな?」
「これが礼装だから仕方ないのよ。それに校則で服装は自由という話でしょ」
「それにしても休日で見てた服を着るとは思ってなかったよ」
「あら、全部同じに見えて?」
「ん? さすがに細部まではわからないけど、5つくらいなら覚えてるかな。スカート部分が違うのはわかりやすかった」
「まぁでしたら、今度全部見せますので家の中まで来てください」
「いいけど、コメント求めるなよ? あと冷房はかなり下げてくれ」
「うふふ。わかりましたわ、善処します」
「でもまぁ……黒服もといゴシックドレスって暑そうだな。何度も言って申し訳ないが……」
「そうですわね。暑くないのかと聞かれましたら暑いときもありますわ。あとは着慣れないと難しい部分もありますね」
「そういう一つ一つをわずらわずにやるのは恐れ入るよ」
「褒めていただき光栄です。そろそろ学校につきますね。同じクラスになれればいいのですが」
「まぁその格好だと2パターンだよな。寄り付かなくなるか、注目の的になるか。選べないというのは厳しいな」
「隣の教室でも転校してくださればいいのですよ」
「転校じゃなくて転入じゃないか?」
「両方同じような意味ですね。まぁまぁ細かいことですが」
「同じ中学のやつも幾人かはいるから孤独にはならないとは思うけど」
「私はあなたがいてくれるのがいいのです」
「そう言われると嬉しくもあり、恥ずかしくもあるな」
「まだそんな照れがあるのですか?」
「そりゃこうやってお姫様みたいなこの手を握りながら登校なんて普通はしないだろ? しかも初日」
「そうです?」
「まぁ俺が知らないだけで他で一般的だったら知らないけど……。俺はお前みたいなキレイなやつは他に知らない」
「恥ずかしいことは二人っきりの時でお願いします」
「そっちが最初に言い始めたんだろー。まぁいいけどさ」
「ふふ」
「心機一転新しい環境で、新しい交流。わくわくがとまらないな」
「私と一緒にいるよりもですか?」
「んー。お前と一緒にそういう新しいのをこれからもしてくんだよ」
「そうですね。それがいいです」
「掲示板に張り出されてるみたいだな。ちょっと人混みだと、その格好難しいな。俺が見てくるよ」
「お願いします」
ーー数分後ーー
「同じクラスだったよ」
「お疲れ様です。良かったです」
「あぁ、これからもよろしくな!」
初登校 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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