第91話 食用花のイタリアンドレッシング
「どうしたんですか?
みなさん様子が暗いような……。」
俺は久しぶりにおすそ分けを持って、アエラキを紹介がてら、近所のラグナス村長の村を訪ねたのだが、どうにもラグナス村長をはじめとする村人たちの様子がおかしい。
「夏でもないのに、このところ毎日毎日、日差しがキツくてねえ……。育てている野菜が弱ってしまってるんだよ。
水をかけても余計に駄目でね……。」
ああ。
この村の畑は特に日陰が少ないからなあ。それでなんだろう。マジックバッグからアエラキを出して紹介しようと思ったのだが、なんだかそれどころではない空気だ。
それにこの世界の空に浮かんでるのは太陽ではないかも知れないが、同じように熱を地上まで届けているのだと思う。
熱で熱くなりすぎた土に水をまいても、熱湯に浸しているようなものだ。植物は死んでしまう。
それに種から水やりで育てると、そもそも雨と違って量が少ないために、地面の奥深くまで水が浸透しない。結果として水のある土の表面にしか根っこをのばさなくなってしまう。だから栄養の吸収が悪い植物が育つという悪循環だ。
苗で植える時は根っこが土に定着するまでじゅうぶんな水分が必要だから、しっかり水をまいたほうがいいんだが。
自分たちの食べる分を育てているだけで、みんな他のことで稼いでいるというから、あまり農業に関する知識がないのかも知れないな。俺も別に専門家ではないが。
「最近まったく雨も降らないしでねえ、川から水をくんでくるのも一苦労だし、困ったものだよ……。」
みんな頭を抱えているようだった。
「ソドバやらポスタなんかは、近くにたくさんはえているからね、それで食いつないではいるけれどね……。」
ソドバはノビルのような植物で、ラポスタはからし菜のような植物だ。
「このあたりにもはえているんですね。」
「ああ。どこにでもあるからね。たくさんはえてはいるが、それでもそろそろ取り尽くしてしまいそうだよ。」
ラグナス村長がそう言った。
「──あら、ジョージ、いらっしゃい。」
そう言って、孫娘のアーリーちゃんの手を引いたマイヤーさんが、村の奥の木の間から笑顔でこちらにやってくる。
「こんにちは。やあ、アーリーちゃん、きれいなお花をつんできたんだね。」
アーリーちゃんが手にしている花を見てそう言うと、アーリーちゃんはコックリとうなずいた。
「今日はね、新しい子が我が家にきたから、みんなに紹介しようと思って連れてきたんだけど、その子ともお友達になってくれるかな?もちろんカイアも連れてきているよ?」
そう言うと、大人しいアーリーちゃんは、声を出さずに、それでも興奮したように頬を紅潮させた。
「まあ!それは楽しみね!アーリーはずっとカイアちゃんに会いたがっていたものね。新しいお友だちも出来るだなんて嬉しいわ。」
マイヤーさんも嬉しそうだ。
「なんだね、ジョージ、それで村に来てくれたのかい?すまなかったね、こんな空気にしてしまって……。」
ラグナス村長が申し訳無さそうに眉を下げる。
「いえ、問題ありません。」
それ以外、なんと言ったらいいのか、うまい言葉が見つからない。
俺はマジックバッグからカイアを出してやり、続けてアエラキを出してやった。
「アエラキというんだよ。
アエラキ、この子はアーリーちゃんというんだ、カイアとも仲良しの女の子だよ。アエラキもお友だちになってくれるかい?」
俺はカイアとアエラキを両腕にそれぞれ抱っこしたままアーリーちゃんに声をかけた。
「おお……!可愛らしいな!
ウサギを飼ったのかね?ジョージ!」
家から出てきたマイヤーさんの夫のガーリンさんが、俺の腕に抱かれたアエラキを、頬を緩めて見ながらそう言った。
「いえ、この子も種類は違いますが、カイアと同じく精霊の子なんです。
ご両親は別にいるのですが、わけあって家の子になりまして。」
アーリーちゃんがカイアに気がついて笑顔で手を振ってくれる。カイアも嬉しそうに枝の手を振り返している。かわいいな。
アエラキは俺の腕から抜け出すと、風魔法を身にまとってふわりと浮かび上がり、アーリーちゃんの前に近付いた。
「ピューイ!」
アーリーちゃんを見つめて鳴くアエラキに、アーリーちゃんはマイヤーさんを見上げた。
「お友だちになろう、ってことじゃあないかしら?アーリーもアエラキちゃんに挨拶してあげたらどうかしら。」
マイヤーさんにそう言われて、アーリーちゃんはそっとアエラキに、手にしていたお花を差し出してくれる。
「はい……。あげる……。」
アエラキはそれを見て、そのキレイなお花に顔を近付け──モソモソと食べだした。
それを見たアーリーちゃんが、困惑したように再びマイヤーさんを見上げている。
「ああ、それは食べられるお花なんだよ、アーリーちゃん。」
「食べられる……の?」
俺の言葉に、手にした花をアエラキが食べ続けているのを見つめるアーリーちゃん。
「ああ。アエラキだけじゃなく、アーリーちゃんも、みんなも食べられるぞ?」
「──それは本当かね!?ジョージ!」
ラグナス村長が急に大声を出した。
「……はい、そうですが、ご存知なかったのですか?」
「花を食べようと思ったことはないから、今まで考えたこともなかったよ。花ならこの裏手にたくさんはえているんだが、他にもあるか、見てくれないか?」
「ええ、構いませんよ。マイヤーさん、ちょっとラグナス村長と裏手を見てきますので、カイアとアエラキを、少しのあいだお願いできませんでしょうか?」
「ええ、もちろん構いませんよ。」
マイヤーさんが笑顔でそう言ってくれる。
「カイアちゃん……、アエラキちゃん……、あそぼ……。」
アーリーちゃんが小さな声でそう言って、
「ピョル!」
「ピュイ!」
カイアもアエラキも嬉しそうに応じた。アーリーちゃんと年齢の近い子がこのあたりにはいないからな、アーリーちゃんも嬉しそうだ。
俺はラグナス村長と、ガーリンさんとともに、村の裏手にあるという花畑に向かった。
「……これは……!すごいですね!」
あたりは一面の色とりどりの花畑だった。赤、黄色、紫、いろんな花が咲いている。
「これらは自生しているものですか?」
「ああ、勝手に生えているものばかりだ。
本当はここもつぶして畑にしたいと思っているんだが、アーリーちゃんの大切な遊び場でもあるから、どうしたものかと思っていてね……。」
ラグナス村長がそう言う。
ああ、なるほど。
俺はしゃがみこんで1つ1つ花を調べていく。俺のスキルは食材になるものに反応するからな。というか、これは……。
「どうだね?他にも食べられる花はありそうかね?」
「他にも、というか、すべてですよ。
ここは宝の山ですね。」
「本当かね!?ジョージ!」
俺の言葉にラグナス村長が興奮する。
「というか、このコポレという小さな花がたくさんはえているのがいいんでしょうね、おかげで雑草がまったくはえておらず、花にとってとてもいい環境が自然にできていいますよ。」
本当に、見事に花しかない。普通はある程度、畑にしたって雑草は生えるものなんだがなあ。
「……ただ、まあ、食べられはしますが、大半のものは花の部分だけの話なので、これだけあってもみなさんのお腹が満たせるかというと、それはまた別の話だと思います。」
「そんな……。」
ラグナス村長ががっかりしている。
「それよりも、これを村の新たな商売にするのがいいでしょうね。」
「商売?」
「ええ。お茶にしたり、ケーキにしたりとまあ色々ですが、美しい色合いを楽しむのが食用花の基本ですから。」
「育てて売ったほうがいいと?」
ガーリンさんが聞いてくる。
「そうですね、食べられる美しい花を扱っているところは、俺の見たところ見当たりませんし。まあ、いずれ真似するところも出てくるとは思いますが、その間に取引先を確保さえしてしまえば、安定した収入源になると思いますよ?」
ラグナス村長とガーリンさんが顔を見合わせる。
「こちらで食用花を使って作った物を売ってもいいと思いますし、色々いけると思いますよ?」
「お、教えてくれないか?
どうすればいいんだ?」
ラグナス村長が食い気味で聞いてくる。
「じゃあ、これと……これと……、このあたりを少しつんでいきましょうか。
ガーリンさん、ご自宅のキッチンをお借りしても?」
「ああ、もちろんだ、むしろ、マイヤーに教えてやってくれ。」
とうなずいてくれた。
俺たちはガーリンさんの家に向かった。アーリーちゃんはカイアたちとままごとをしているようだった。カイアがお父さんで、アエラキが子ども役なのかな?楽しそうに遊んでいる。
「マイヤー、ちょっと今からジョージが教える料理を覚えてくれんかね?」
「料理……ですか?」
「村の裏手にある花がどうも全部食べられることが分かったんだが、そのまま食べるには可食部分が少ないから、加工して売ったり、育てて花そのものを売ってはどうかとジョージに提案を受けてな。」
ガーリンさんの言葉に不思議そうに首をかしげるマイヤーさんに、ラグナス村長が説明をする。
「まあ、そうなんですね、わかりました。
頑張ってみます。
お願いしますね?ジョージ。」
「はい、よろしくおねがいします。」
俺はお酢、オリーブオイル、蜂蜜、にんにくチューブ、レモン汁、塩、黒胡椒を出した。オリーブオイルはこちらではラタンオイルと呼ばれていて簡単に手に入るものだし、にんにくも売っている。蜂蜜のかわりに砂糖でもいい。
レモンは最近俺が販売をはじめたし、黒胡椒だけ俺が譲ってやれば、今あるものだけでも出来るからな。
食用花は何を使ってもいいが、今回は色とりどりにしたかったので、桃色、黄色、橙色、紫色を選んだ。
ボウルにお酢40ミリリットル、蜂蜜大さじ1、塩小さじ1/3、レモン汁小さじ1、にんにくチューブ少々、胡椒少々を入れてよく混ぜ合わせたら、オリーブオイル大さじ1を少しずつゆっくり加えて、とろみが出るように混ぜ合わせる。
洗った食用花の水分を拭き取って、縦長の瓶の保存容器に入れたら、ボウルの中身を注ぎ入れ、上下にフリフリして混ぜ合わせ、空気を脱いて保存容器の蓋をしめたら、食用花のイタリアンドレッシングの完成だ。お酢をたくさん入れるのは振りやすくする為なので、なくても、少しだけにしてもうまい。
お酢たくさんを入れた分、蜂蜜の量は増やしているが、お酢を使わない場合はオリーブオイルを3倍にして、砂糖を1/3、つまり小さじ1にしている。塩は岩塩だとなおのことうまくなると思う。
冷蔵庫でしばらく保存していると、花がしっとりして花自体に味がつき、色も鮮やかに美しくなる。
「冷蔵で2週間は持ちますし、見た目もきれいなドレッシングですから、王都におろしてみてはいかがでしょうか?
必要なら、知り合いの商人にあたってみますが。」
「今もキレイなのに、時間がたつともっとキレイになるだなんて、食卓がとても華やかになるわ!」
マイヤーさんが少女のようにはしゃいでいる。
「どの花を使ってもいいですし、あの場所は花を育てるのに具合がいいようですから、村の新たな産業になるかも知れませんね。」
「ありがとう……!ありがとうジョージ!」
気の早いラグナス村長は、既に泣きそうになりながら俺の手をギュッと握ってくる。
「これを見本にして、注文があるたび必要な数作るようにしよう。
さっそくですまないが、その、ジョージの知り合いの商人を紹介して貰えないかね?」
「わかりました。じゃあ、まだ時間もあることですし、一緒に商会に向かいましょうか。マイヤーさん、もうしばらく、カイアとアエラキをお願いいたします。」
「はい、行ってらっしゃい。」
「行ってきます。」
俺はラグナス村長と馬車に乗り、ルピラス商会をたずねたのだった。
「おお、ジョージ、どうしたんだ?」
忙しくていない可能性も考えたが、エドモンドさんが無事ルピラス商会の中にいて、椅子から立ち上がって俺を出迎えてくれた。
「急ぎの用事なら、この間渡したミーティアを使ってくれたら良かったのに。」
「実は、現物をお見せしたいものがありましたので、直接、と思いまして。」
「ほう?なんだね?」
「こちらは近くの村の村長をしているラグナスさんです。こんどこちらの村で作った食用花のドレッシングを、売りに出したいと思っているのです。」
ラグナス村長は緊張した面持ちでエドモンドさんにお辞儀をした。端っことはいえ貴族街に建物をたてているルピラス商会の中で、仕立ての良い服を着ているエドモンドさんに、緊張するなという方が無理か。
「こちらなのですが……。」
そっと籠から、布に包んだ瓶を取り出してエドモンドさんに差し出した。
「──これは……!なんと美しいんだ!
これがドレッシングだって!?」
「はい。今はまだ出来たてで味がしみていませんが、しばらく冷蔵庫で冷やすと、更に色鮮やかに美しくなり、花自体にも味がついて美味しくなります。」
「食べてみても?」
「どうぞ。」
「おい、皿を持ってきてくれないか。」
エドモンドさんが従業員にお願いすると、従業員がお皿とフォークとスプーンを持ってやって来て、それをテーブルに置いてくれた。気が利く人だなあ。
エドモンドさんはお皿に少し食用花のイタリアンドレッシングを出して、スプーンでドレッシングをすくってなめ、フォークで食用花を食べた。
「……確かにまだ花自体に味はないが、食べられるな。それに、ドレッシング自体がとてもおいしい。」
「では……!」
ラグナス村長が気色ばむ。
「これはどの程度で用意出来るものですか?たとえば大量に、ですとか。」
エドモンドさんがラグナス村長に尋ねる。ラグナス村長がチラッと俺を見た。
「花の数に限りがありますので、さすがに今は作れて1000個ってところでしょうか。今後花を育てていけば、花の開花次第で新しく作れます。
花そのものを売るつもりでもいます。ケーキやクッキー、冷菓子なんかに使っても美しく、喜ばれると思いますよ。」
「うん、いいな。分かった。ぜひお願いしよう。ラグナス村長、当商会は、商品の金額はこちらにお任せいただく形で契約をしているのですが、それでもよろしければぜひお願いできませんでしょうか?」
それを聞いてラグナス村長が不安げな表情になる。買い叩かれないか不安なんだろう。
「大丈夫ですよ、俺もおまかせしていますが、相場や需要に鑑みて、最適な金額で販売し損はさせない商会です。俺も儲けさせてもらってますよ。安心してください。」
「ジョージの持ってくるものは、いつも珍しくて貴重なものばかりだからな。」
エドモンドさんが快活に笑う。それを聞いてようやくホッとしたようだった。
「まずはこちらを見本として預からせていただき、交渉に入ります。注文があればお知らせしますので、こちらをお持ちいただけますでしょうか?」
エドモンドさんが引き出しからミーティアを数枚手渡した。手紙を飛ばす魔法紙だ。
「こ、こんな貴重なものを……!?」
「これは儲かるとふんだのです。昼食時はグラついた鍋ごとでも出せ、ですよ。」
こっちの世界の格言か何かなのかな?
ラグナス村長は何度も何度もエドモンドさんにお辞儀をして、ルピラス商会をあとにした。
「ただいま戻りました。」
「おかえりなさい、ジョージ。」
馬車で村に戻り、再びガーリンさんの家を尋ねる。ガーリンさんたちは既に昼食を食べている真っ最中のようだった。
「いかがでしょうか?村長!」
「……ジョージのおかげだ。
村がこれから潤うぞ!」
ラグナス村長の声に、椅子から立ち上がっていたガーリンさんは、慌てて村長に駆け寄ろうとしてけつまずき、悲鳴を上げた。
「あなた、落ち着いてくださいな。」
マイヤーさんにクスクス笑われてしまう。
「前祝いにみんなでお祝いがしたいな。
最近ずっと悪い話題ばかりだったんだ。
みんなを楽しませてやりたい。」
ラグナス村長村長の言葉に、
「いいですね、せっかくですから、ジョージのこのドレッシングを使って、少ないですがサラダを作ってみんなで食べましょう。」
とガーリンさんが応じる。
「ああ。そうでした、今日はアエラキの紹介だけでなく、みなさんにおすそわけに来たんでした。
ラグナス村長の家をお借りしても?」
「もちろんだよ、ジョージ!」
「では、みなさんを集めてください。一緒に楽しみましょう。」
ラグナス村長が一軒一軒声をかけ、村人たちがラグナス村長の家の1階に集まった。この村で一番大きなラグナス村長の自宅は村の集会場もかねている。
「さあ、ジョージの作ってくれた食用花のドレッシングを使ったサラダだ。」
「唐揚げも作ってきましたよ。」
村のみんなが、わあっ!と声を上げる。
みんなワイワイモリモリと料理を食べだした。とても嬉しそうで俺も嬉しい。
「……あとはこれで雨がふってくれたらいいのだけれどね……。」
マイヤーさんがポツリと呟く。
「──ん?どうした?カイア。」
カイアが俺のズボンの裾をクイクイッと引っ張ってくる。
「なんだ?外に出たいのか?」
自分でドアノブがあけられないカイアが、ラグナス村長の家のドアの前に立ち俺を振り返って見上げている。
「外に何かあるのか?」
ドアをあけてやると、カイアが外に出て、村の畑の前で空を見上げた。みんなも、なんだなんだと家の中からそれを見ている。
「ピョルル!」
高々と掲げたカイアの両方の枝の手の先から光が溢れたかと思うと、それが空にまっすぐにのびて吸い込まれていった。
──ポツッ。ポツポツッ。シトシトシト。
「雨だ!」
「大変!洗濯物が!」
突如として雨が降り出し、奥さんたちがラグナス村長の家から飛び出して、慌てて外に干していた洗濯物をかき集めて我が家に放り込んでいく。
「ピョッ!ピョルルッ!」
その様子を見て、やってしまった!という表情で俺を見上げるカイア。
「──だいじょうぶよ、カイアちゃん、雨を降らせるなんてすごいわ!」
「そうよ!気にしないで!ありがとうね!」
戻ってきた奥さんたちから、口々にお礼を言われて、カイアはホッとしたような表情を浮かべた。
「これで畑も元気になるかしら。」
「ええ。これからは、雨が降らない時は自宅で苗まで育ててから、植えるようにしてみてください。やり方はお教えしますので。」
ラグナス村長の自宅に戻り、みんなの持ち寄ってくれた料理に舌鼓をうちながらそう答える。
「──あ、そうだ。よかったらこちらもどうぞ。食べきらないのでおすそわけです。」
俺はあいたテーブルの上にシートを出して広げる。みんなが注目した。
先日狩ってからマジックバッグに入れたままなのを忘れていた、ナインテイルを冒険者ギルドで解体して貰っていた俺は、その肉をどっさりと、シートの上に乗せた。
「こ、これを全部?」
みんな目がまんまるだ。
「当分はこれでだいじょうぶだ、本当にありがとう、ジョージ。」
俺は感極まったラグナス村長と、今日は特別ですからね、とマイヤーさんに言われたガーリンさんと共に、昼間っから酒を楽しんだのだった。
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