第8話 戦況の落ち着きと新たな風潮

良い事は一つでは無かった。

その頃世界の最前線にも朗報が次々と有った。

“エルフ一族とドワーフ一族並びに妖精族の一味が戦争に加わる事を許可しよう。ただしくれぐれも魔王とは手出ししないよう原則を守りたし。”

魔族領地東。森の無数の青い木々の間、巨大な白い迷宮が立っている。

放置されている迷宮には護衛は居なく、その代わり無数の昆虫と獣が住処としている。

そして今日、この迷宮に再び光が灯った。

“女王殿、本当に此処が良いのですか?もっと美しい海底神殿もございましたが。”

“ええ。私は此処が好きだが?虫も沢山いるし、情報収集が難しい今時の世代にとってこれ程通信が良い所他に有る?”

エルフの女王。名前は精霊王スタリナ.ヘムグリーン.エストス。通称精霊卿のエス。

エストスは生まれつきの強大な魔力と不死身の力を持ちあらゆる分野で強い存在である。そして少数の前回の天冥界戦争で生き残ったエリートでも有る彼女は用心深い。南方の国に兵力を出したが、自らは東の国へと足を運んだ。理由は簡単、東が占領する真の所なのである。

“進め!進め!殺せ殺せ!!”

森の外は数千の精霊が周囲の兵薄な魔族の領地を奪還していた、そしてやがてここら一帯に長い長い鉄壁が張られ魔王軍が返ってくる頃にはとっくの昔に全てが終っていた。


“クソう!…まんまと騙されたね。けど、たったの五パーセントの国でよく頑張ったの事。これだから前の余物は嫌いなんだよ。”

死の国、死の城。

魔人共に囲まれている魔王は少々お怒りになっていた。失った物は少ないが癪に障るのは事実。

目の前に書かれた地図の赤い線を見て眉を顰める魔王では有るが、すぐに新しい方法を思いついた。

“鉄壁は例え私でさえも手こずる。ならば、少々手間が増えるが。ふふふふ…”

彼は線を描いた、それは真っ直ぐ壁に向かってゆく線だったが急に近くの崖下で曲がって行った。意図は壁を曲がり通して逆側からの奇襲をかけるつもりだ。


“そう言えば、今頃魔王はきっと壁を避ける策を練っているんでしょうね。”

ただし、エルフの女王は同じく頭脳戦に慣れている。魔王は知らず知らずの内、又引っかかったので有る。

“ドワンゴよ。崖の線はどう?”“はっ!陛下、全てお揃いです!”

“全部入ってきてから一網打尽に。そしてファイアリル軍は空中の敵に警戒、並びに隠蔽の力でドワーフ軍を隠すのです。”“はい!我らの英知たる女王陛下!あっ者らいつでも最強だぜい!”

ドワーフ。彼らの力は土に影響する。崖のような場所では更に有利。ただし体と言い独特な気配と言い隠れるのは非常に苦手で有る。その代わりファイアリルは小さい割に強い隠蔽スキルを持つ者が多い、理由は火の力をコントロールするには隠蔽スキルが一番なので有るよう進化した種族なので有る。

そして何より、この二つの種族は長年鍛冶屋として共存しておりその為一心同体が出来るのである。

そうと知らずに入って来た魔族はたちまち返り討ちに遭ったのである。

こうして東の方は大勝、東を守る事が出来たのである。

一方、放置された南方はとっくに無人の地域となり。人々はとっくに最北端、並びに最強とも言われる西の山のヘンブス&アルファロス帝国連合へと非難したのである。

これらの帝国は始めは連携を取ろうとはしなかったが、ティメシア王国の惨敗を見てようやく連合になる事を宣言した。こうした結果、戦力は倍増し、魔族軍の侵攻をぎりぎりの所で押し返したのである。

こうして世界は暫くの間停戦となった…魔王が界者としての実力を取り戻すまで。

続きは

第七話

カオスなダンジョン旅行と遭遇

まで。

~世界がもし全てが生死によって繋がるとしたら~

八話最後までお読み頂き誠に有難うございました。


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>作者からの一言。

名前いちいち覚えられねえ!!やべーぞ!!…汗。

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お読みいただき、誠に有難うございます。

更新は不定期ですのでどうぞご期待ください。

今回は貯め置きしていた分を出しますと言いましたが、

未だ公開できていない異世界風潮満載の小説在庫が有りましたので

次回それらを混ぜ合わせて編集してみたいと考えております。

グロ有り残酷描写有りです、くれぐれもご注意!!




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