帰り道

ヒナトは、カリナとカルマたちと話をしながら帰った。

(そういえば、いつもコイツらと、こうして帰ってたかな〜。)

「あ〜、疲れた〜!」

「アキト、そのわりにはあんま動いてなかったけど?」

シュンが煽ってきた。

「黙れ!お前よりは動いてたよや!」

2人は睨み合った。

「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。」

ヤストは、話しを変えた。


「そういえば、今週の土曜日にある月光祭りに、みんなで行かない?」

「俺は行ってもいいぜ!」

「俺も行きたい!!」

「俺も!」

「行きたい!」

「私も行きたいな〜。」

みんなは行く気満々だった。


「ねぇ、ヒナトも行こうよ〜。」

カリナはヒナトの腕にしがみついた。

「俺は・・・。」

「行くでしょ?」

「いつもお前らしくないじゃん?いつもお前なら、すぐに行くぜって言うのによ。」

カルマが聞いてきた。

(まぁ、あのことを話したところで信じてもらえるか、どうか分からないからな・・・。)

「わかったよ、行くよ!」

「よし、これで全員行くな。じゃ、月美公園で待ち合わせな!」

みんなは納得した。


「じゃ、また明日な〜。」

「バイバイ。」

「おう、また学校でな!」

ヒナトとカリナは、カルマたちと別れた。


カリナと2人だけの帰り道、カリナは話し始めた。

「さっきは、ありがとうね。」

「なにが?」

「月光山祭りに行くって言ってくれてありがとうね。」

「まぁ暇だし・・・。それに・・・、お前と行きたからな。」

(それに、たとえ夢だとしてもカリナを助けたいからな・・・。)

「急な、ドタキャンとかなしだからね。」

「分かってるって。絶対しないから。」

「ホントかな・・・?」

カリナ疑惑の目をした。

「信じろよ!!」

ヒナトは真剣な目をした。

「わかった。約束だからね。」

「おう、約束だ。」

2人は約束を交わした。


「じゃ、私、こっちだから。明日、また学校でね。」

「おう、また明日な〜!気をつけて帰れよ〜!」

ヒナトは手を振りながら思った。

(なんで、あの時行かなかったんだろう?もし、あの時行っていたら、今頃カリナは・・・。)


ヒナトは、「たとえ夢の世界でも、カリナや月光山の噴火で亡くなった人々を助けよう!」と、心に誓った。


               《続く!!》

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