決心

「ただいまー。」と言ってドアを開けた。

「おかえり。学校どうだった?」

母さんが問いかけてきた。

「うん!楽しかったよ!」

「ご飯はできているけど食べる?」

「後ででいいや。」

ヒナトは、そう言うと2階の自分の部屋に行った。ヒナトは、ベッドの上で天井を見上げて考えた。

(あー、どうしよう。言うべきなのか?でも、言っても信じてくれないよな・・・?)

ヒナトは悩み続けた・・・。


(たとえ夢だとしても、カリナや町の人が死ぬのは見たくはないからな・・・。)

「よし!カリナたちに明日、説明して納得してもらおう!」

ヒナトは立ち上がって言った。


「あんた何やってるの・・・?」

母さんが部屋のドアを開け心配そうに聞いてきた。

「あ!なんでもないよ。」

ヒナトは気まずそうに言った。

「まぁいいわ。それよりご飯はいつ食べるの?」

「今、食べる。」

「わかったわ。」


ヒナトはリビングでテレビを見ながらご飯を食べた。

ご飯を食べた後は、お風呂に入り、歯みがきをして、自分の部屋のベッドで深い眠りについた・・・。



ー次の日ー

(やっぱ、まだ元の世界には戻ってないか・・・。)

ヒナトは辺りを見渡したが、6年前のままだった。


ヒナトは下に降りて、朝ごはんを食べ、歯みがきをして、学校に行く準備をして、昨日と同じようにカリナと一緒に学校に向かった。


ー昼休みー

ヒナトは、カルマたちを呼び出して月光山のことを話した。

「・・・。だから、月光祭りには行かない方がいい!!」

「じゃ、俺は行かない!」

「本当か?!カルマ!」

「うん・・・って言うと思った?だいたいなんで、噴火するってわかるんだよ?」

「それは・・・。」

「そんなこと、信じる方がバカだって~。なぁみんな!」

みんなは頷いた。

「そんなに行きたくなければ、お前は来なくていいよ。」

「頼む!!信じてくれ!!」

ヒナトは、必死に頭を下げて頼んだ。

「私は、ヒナトを信じる。」

カリナが言った。

「何言ってる?こんなバカな奴の言うことを信じるのかよ?」

「そうだよ、カリナちゃん。こんなバカな奴のことなんて気にしないで行こうぜ!!」

カルマとシュンが煽って言った。

「おい、誰がバカじゃ!」

「バカにバカって言って、何が悪い!」

カルマは、さらに煽った。

「お前の方が、俺よりバカだろ!」

「なんだと!」

「なんだよ!!」

ヒナトとカルマは、お互いを睨み合った。


「確かにヒナトはバカだけど、あの本気で頼んでいる目は嘘をついているとは思えない。だから、私はヒナトを信じる。」

「カリナ、ありがとう!ちょっと余計なところもあったけど・・・。」

「でも、他の人々を助けに行くわよ!噴火することが知っていて、助けに行かないのは間違えてる!」

「あぁ、もちろん助けに行くさ!」

「それでこそ、私の彼氏よ。」

「カリナ。」

2人は見つめ合った。


「ヒナト、俺たちもお前を信じるよ!」

「ヒナトだけに、カッコいい思いはさせないぜ!」

シンドウ、アキト、ヤストは賛成した。

「で?あんたたちはどうするの?」

「分かったよ!!俺たちも行くよ!」

「分かった。行きますよ。」

「本当か?!カルマ、シュン!」

「ただし、もし噴火しなかったら全員に奢れよ!」

「カルマ、それはいいアイディアだww」

「どうだヒナト?」

「あぁ、いいぜ!いくらでも奢ってやるよ!」

ヒナトは自信満々に言った。


「で?いつ噴火するのか分かるのか?」

アキトは問いかけた。

「明日の午後8時30分だ。」

「月光祭りは何時からだったけ?」

「多分、7時からだったはず。」

ヤストが言った。

「じゃ、6時30分に会場に集合な!」


「ちょっと待ってよ!」

「どうしんたんだ?シンドウ。」

ヒナトは問いかけた。

「どうやって、みんなを信じ込ませるんだよ!!俺らは、いつもとヒナトの様子が違うから信じ込めたけどよ。」

「俺らね・・・。」

ヤストはカルマとシュンを見た。

「なんだよ!俺たちは信じたんじゃかよ!!」

「そうそう。最初は疑ってたけど・・・。」


「大丈夫だ!なんとかなる!」

「なんとかなるって・・・。」

「みんなヒナトを信じてみようよ!」

「カリナ・・・。」

「そうだな!」

「じゃ、みんな明日の夕方6時30分に会場に集合な!絶対、遅れるなよ。」

集合場所と時間を確認して解散した。


(俺って、本当に良い彼女と友達をもったな~。絶対助ける!カリナ、みんなを・・・。)

ヒナトは固く心に誓った・・・。


               《続く!!》



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