第2話 飛び出せ魂!

あたりが暗くなった。


俺の肖像画を描き終わった男が出ていくときに 明かりが消されたからだ。


何がどうなっているのか知らないが

むき出しのミイラの中に閉じ込められたまま 俺の体が朽ちていくのを待つのはいやだ。


そもそもミイラというのは 乾燥した砂漠の中に置いていくのが一番モチが良いのだ。


俺は 測量士として小金をためていたから 棺に入れて埋葬されるように手配していた。

それが裏目にでて 棺ごと盗み出され あげく このざまに至ったのだろうか??


え~い 嘆いても仕方がない。

俺は脱出するぞ!


・・

神の加護があったのか 俺のカーは 再び肉体から解放された。


飛び出せ俺の魂。部屋の外へ! 自由を求めて!!


・・

おっ 脱出成功


眼下に広がるのは 見たことない街並みだ。


とりあえず 自由になったことだし 疲れたし

どこかで一休みしよう。


ふむ 魂だけでも疲れるのだな。



なにやらけったいな形をした木があったので そこの梢で休むことにした。

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