2.家出
「なら、家を出ちゃえば良いのに」
このセリナの一言で、アニカの全てが変わった。
家に帰ると、ニコニコ顔の父がやってきた。
「モニカを見なさい」
彼の視線の先には、鍛錬しているモニカが居た。アニカは、冷静に話した。
「お父様、私は家を出ます」
父は、明らかに狼狽していた。
「今更何を言っているんだね?」
「失礼しました。さようなら。お元気で」
問答無用でアニカは言った。
門をくぐり、馬車を呼び止める。
「夢が橋まで」
その近くに、セリナが住んでいたのだ。
夢が橋の西側に、セリナはいた。
にこりと微笑んだセリナに、アニカは駆けた。わああんと泣いていたアニカを、セリナは優しく抱きしめた。
「頑張ったねぇ…」
セリナは自分の家にアニカを連れて帰った。
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【次回予告】
アニカ、実家に戻る
空の船~未熟魔法使いの旅~ 紅葉椛*Fellette @erema4800
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