第5話 みんなとショッピング
「悠菜ちゃん」
それは、ある日の学校帰りの事、誰かが私の後を追うように名前を呼び駆け寄って来た。
「恭吾君」
私達は肩を並べて帰る。
「今週末、出掛けない?」
「えっ?」
「良かったらで良いんだけど」
「良いよ」
「そう?良かった」
そして数日後の休日私達は街に出た。
「悠菜ちゃん、休日とかほとんど寮で過ごしているみたいだったから拉致って連れ出させて頂きました〜!」
「拉致って…って…クスクス…そうだったんだ。ありがとう!」
「思い切りショッピングしなよ。お荷物は、この花月 恭吾様が全てお持ち致しますよ〜。お嬢様」
「今日限定の執事だね」
「そうだね。でも、悠菜ちゃんが、お望みなら、いつでも執事になりますよ〜」
「いつでも執事になれたら恭吾君大変だよー」
《恭吾君みたいな執事いてもおかしくないルックスだよね》
私達は色々話をしながら恭吾君に申し訳ない中、ショッピングをした。
でも、偶然に寮生のみんなと会い、みんなでワイワイショッピングをした。
ある日の夜―――――
「あーーっ!恭ちゃんズルしたぁーーっ!」
「え〜っ!してないよ〜」
食堂はやけに騒々しい。
チラッと見に行くと寮生のメンバーがトランプをしている。
小さな子供みたいに騒ぐメンバーを見ると微笑ましい。
「バレてるし!」と、竜神君。
「あーあ、バレたかぁ〜」と、恭吾君。
そして――――
「あっ!悠菜ちゃん!」
亮平君が私に気付き声をかけてきた。
「あっ!お前もする?」と、竜神君。
「えっ?あ、ううん。私はやりたい事あるし大丈夫」
「そう?」と、竜神君。
「うん。ごめんね。せっかく誘ってくれたのに」
「いや、気にしなくて良いし」
私は部屋に行く。
〜 恭吾 side 〜
「そういや悠菜の人気高いらしい」と、竜ちゃん。
「人気?」と、亮ちゃん。
「ああ。男子校から共学になったものの、やっぱ男子は多いわけじゃん?」
竜ちゃんが言った。
「あー」と、亮ちゃん。
「確かに、女子はいるけど可愛いって評判が良いらしい。何回か紹介して欲しいって言われたけど俺、断ったんだよね」
竜ちゃんが言った。
「何で?ええんちゃうん?」
「確かに紹介するのは良いんだけどさ、アイツ慣れない寮生活して、要約うちらと溶け込んで頑張ってるわけじゃん。紹介して!って言われて良いよ!って簡単なものじゃなくねーか?」
「あー確かにそうだよね」と、亮ちゃんが言った。
「悠菜ちゃん放っておけない感じだよね」と、俺。
「そうそう。しっかりしているようで抜けてるし」
亮ちゃんが言った。
「見守ってやんねーと何やらかすか」と、竜ちゃん。
「ちょっと目を離すといなくなる小さな子供だ」
零ちゃんが言った。
「動物で言うと仔猫みたいな」と、亮ちゃん。
「そうそう。本当、アイツは良く頑張ってるよ」
竜ちゃんが言った。
「ホンマやな?」
「普通ならヘコむよ」と、亮ちゃん。
「まあ、みんながいるから、やっていけてるんじゃないかな?俺達寮生が悠菜を見てあげてるし、気にかけてるから」
竜ちゃんが言った。
「確かにあるかもな」と、零ちゃん。
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