第4話 人気者の彼等


ある日の学校帰り、私含む、4人で街に出掛けた。


竜神君、亮平君、康介君、私だ。


3人の男の子とゲーセン。


男の子とつるんで当たり前になっているような気もするけど……


3人は、カーレースゲーム。


この辺りはやっぱり男の子だ。


私は、無難な UFOキャッチャーをしている。




すると――――




「ねえねえ、奥の方にカッコイイ人達がゲームしてるって!」


「嘘!マジ?」

「見に行こう!」

「うん!」



《カッコイイ人達…》



まさかとは思うけど…



私は気になり見に行ってみた。




女子高生が群がってる。



「……!!」



《まさかとは思ったけど》

《3人の事だったんだね……》



3人は、確かにカッコイイ。

勿論、彼等に限らず寮生みんなカッコイイと私は思う。


私は彼等と確認出来た所で、その場から去り、テーブルのある休憩場所の所に腰をおろし携帯を弄っていた。




しばらくして――――



「いた!悠菜ちゃん」

「あっ!亮平君」

「女の子一人でいたら危険だよ」

「大丈夫だよ。誰も私を相手しないから」

「悠菜ちゃん、女の子って自覚してる?」

「うん、してるよ」


「いやいや、してないと思う。悠菜ちゃん可愛いんだから放っておく人いないから」


「えっ?そう?誰からも声かけられなかったから興味ないんだよ」


「悠菜ちゃん!」



両頬を摘まれた。


ドキッ


「今日は偶々、運が良かったんだって事なんだよ。いつもそうとは限らないんだから、もっと自覚して!分かった?」


「は、はい…分かりました…」

「よろしい!」



両頬をパッと離す。



「ところで二人は?」

「ゲームバトル中」


「そっか…。そうそう、それより3人共、女子高生からカッコイイって注目浴びてたね」


「あー…確かに視線は痛かったね。じゃあ、その中にいる悠菜ちゃんはハーレムだね」




そこへ――――




「お邪魔ですかぁ〜。お二人さん」と、康介君。


「大丈夫だよ。康ちゃん」と、亮平君。


「そうか?」


「うん」



「違和感ない存在の雰囲気だったから、お邪魔かと思うたわ!」


「えっ?違和感?」と、私。



「お似合いカップルにしか見えへんかったで!」


「何つーか…可愛い系カップル?」と、竜神君。




ドキッ


何故か胸が大きく跳ねた。



《可愛い系カップル…》

《お似合い?》




そんな中――――



「良いなぁ〜」

「超羨ましいんだけど」

「誰かの彼女かな?」

「えー、あれ程のレベルなら更に上でしょう?」

「可愛くない訳じゃないんだけどね…」




そういう女子高生の会話が聞こえてくる、



《それって私…劣ってるって事だよね》

《でも、カップルに見えなくはない?》

《男女の意見ってこんなに違うもの?》

《ある意味、複雑なんですけど…》



「クスクス…」


「えっ?な、何?」



亮平君が笑っている。



「どないしたん?」と、康介君。


「どうした?」と、竜神君。


「悠菜ちゃんが百面相してたから」

「えっ?私、そんなに色々な顔してた?」


「コイツは百面相やなくても、元々、おもろい顔してるで!」


「し、失礼なっ!」

「お前、どんだけ百面相してんだよ!」

「百面相ならぬ二百面相なんちゃう?」

「あのねー」



私達は騒ぐ中、帰る事にした。

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