第7話 設定1

 小説の根本的な設定です。私が思ってることがうまく伝わっていなかったり、設定がうまく伝わっていなかったりする部分があるかと思い書かせていただこうと思いました。元が後で設定を忘れないよう書いたメモなので文章がおかしいところもあると思います。

 読んでいて特におかしいと思わないのでしたら、これ以降は読む必要は無いと思います。逆に面白さが薄れるかもしれません。また読んだからと言って、疑問が解決するとは限りません。元々かなり未来の話ですので、今の科学だと説明がつかない技術も有る為です。一応もっともらしい理由をつけてはいるつもりですが、おかしいと思われる部分もあると思います。

 一応番号がついているのは、人物説明をその内書きたいと思っているのと、追加で説明した方が良いものや、新しい設定ができるかもしれないからです。ですので2の書く時期は不明です。もしかしたらないかもしれません。


元の世界の国家について

・銀河星系連邦

 地球を含む天の川銀河星系、アンドロメダ銀河系等を中心とした、複数の銀河系を所有する連邦国家です。おとめ座超銀河団の殆どを領有しています。基本的に高度な自治権をもった国の連合体ですが。星間移動ができる軍艦は、連邦宇宙軍しか持てません。

 最大の人口を持つ知的生命体は地球発祥の人類です。他の人種もいますが、数は多くありません。国の最小単位は1星系です。1星系に複数の国家がある場合はどれか一国が代表国家となります。連邦は民主主義を原則としてますが、中には民主主義と言いつつも、実際は独裁国家と言うのもあります。この辺りは現代とあまり変わりはありません

 連邦議会で様々な事が決められます。基本多数決です。但し1国家1票の議決権を持つ訳ではなく、株式会社のように議決権が売り買いされます。また、所有している議決権に応じて、配当金を貰えるのではなく、逆に負担金を支払わなければなりません。ですので経済力の大きな国は大きな発言力を持ちます。

 人類が到達できる範囲において、最大の国家です。対抗する勢力として所謂帝国と呼ばれる銀河帝国がありましたが、コウの活躍のおかげで、星系連邦が大勝し、銀河帝国は大きく勢力を落としました。


・銀河帝国

 おとめ座超銀河団に近接している(約1.5億光年の距離です)うみへび座・ケンタウロス座超銀河団を支配する帝政国家です。皇帝がいて絶大な権力を持ってはいますが、現実は多くの貴族がそれぞれに所有している領土を統治しています。

 基本的に封建制ですが、領主が選挙選ばれる、実質的な民主主義国家もあります。人種はさまざまです。基本的にはヒューマノイド型が多いですが、昆虫型も多いです。軍隊は皇帝の直属の軍の他、貴族がそれぞれ軍を持っています。

 皇帝は帝国の性質上一番軍事力を持った貴族が成ります。その為内乱が起きることもあり、国力はその時々によって大きく変わります。

 銀河星系連邦との一大決戦に大敗し、大きく勢力を落としました。


・その他の国

 連邦、帝国に所属しない国もありますが、独立国と言うより従属国と言う感じです。連邦の勢力範囲では、加盟しても議決権を買えるだけの経済力がない国。帝国の勢力圏においては、征服しても旨味がない国がその他の国として存在します。また、星間移動技術を持たない文明レベルの知的生命体は、国家として基本的に扱われません。連邦においては限定的な接触のみ認められています。さらに惑星間の移動技術を持たない知的生命体は、基本的に接触は禁止ですが、あくまで保護生物扱いであり、軍事行動中、若しくは何らかの理由で滅ぼしてしまったとしても、よほどのことがない限り刑罰はありません。ただ単に面白半分で滅ぼした、若しくは金儲けの為、とか言う事でしたら何らかの制裁を受ける可能性はあります。

 帝国においては、扱いは貴族により様々です。それこそ面白半分に滅ぼされてしまう知的生命体もいます。考え方としてはどうせちょっとしたことで滅ぶ(巨大隕石の衝突や、ガンマ線バーストの直撃、超新星爆発など)のだから、自分たちが滅ぼそうが、結果はあまり変わらない、と言う考え方です。


技術について

・戦闘艦

 戦闘艦には色々種類がありますが、現代の基準から言うと極端に大きな艦が多いです。理由は強力なバリア、強力なビームを思とする攻撃方法、また亜空間を利用した星間航行(所謂ワープ)に巨大なエネルギーを消費するため、そのエネルギーを作るだけの巨大な施設が必要になる為です。

 この世界では亜空間レーダーと言う広範囲をリアルタイムで観測する技術がありますが、ビームやミサイルは光速を超えられません。そこで亜空間をビームやミサイルの前面に展開し、対象のすぐ近くにワープさせて攻撃します。

 逆に言えば星間航行をしない宇宙船は小さくてすみます。なので、この世界は、と言うかこの世界も防御側が圧倒的に有利です。

 駆逐艦、巡洋艦、強行偵察艦、戦艦、戦闘母艦が中型艦若しくは大型艦と言われる艦隊戦の主力となる艦です。基本的に一隻に付き1人の人間が艦長として乗り込み、サポートとして艦長好みの、人格AIと端末の機能を持つアンドロイドがつきます。また艦橋があり、多数の汎用アンドロイドがそこで働いています。

 これは、長時間の戦闘において、このスタイルが平均的に最もパフォーマンスが優れていた為、自然とそうなりました。これは連邦、帝国を問わずあまり変わりませんが、中には機械に直接接続してもストレスを感じない種族も存在します。そういう種族の戦闘艦には艦橋が無い場合もあります。ただ、生産性の関係から連邦にはほとんど存在しません。

 亜空間を移動しない戦闘艦は無人の艦が多いです。それらは一般に小型艦と呼ばれます。


・アバター

 人間の場合、基本的には、自分のコピーです。遠隔操作ではありません。ただ、記憶の矛盾を無くすため、アバターが活動している間は本体は眠りにつき、アバターから情報だけ受け取ると言う感じです。アバターは、外部からは戦闘時の通信、及び容量の少ないデータのやり取りレベルの受信が出来るようになっているだけですので、ハッキングされる心配もありません。

 但し脳は本当に酒に酔う事も可能な、高度な生体光子コンピュータで作成されており、体感的には作られた体に乗り移った感じがします。実験段階でのアバターは高度な光子コンピュータも有りましたが、コンピュータの処理速度と実際の人間の脳の処理速度が違いすぎるため、人間の脳が耐えきれませんでした。また、遠隔操作型も有りますが、絶対にハッキングされない、という状況下でしか使えないため、軍では一般的ではありません。

 人格AIの場合も基本的には人間と同じですが、本体と送受信ができます。ただ、ハッキングを防ぐため受信能力は一度に短時間しか働かないようになっています。大きさの関係から本体のAIには大きく能力が劣りますが、人間と行動する上では殆ど問題ありません。

 人格AIがアバターを使う場合も、基本的に本体は休眠状態になります。これは同時に動かすと矛盾する命令により、狂ってしまう可能性がある為です。どのような情報で狂うか分からず、また本体とアバターに搭載したコンピュータでは、性能が違いすぎるため同じ処理もできず、混乱が起きることもあった為、軍ではこの様な形に落ち着きました。但しただのコンピュータとして人格AIから遠隔操作や単純作業(膨大なナノマシンの制御等)は行えます。

 但し、短期間の任務の場合はアバターを使用せず、汎用アンドロイドで代用することが一般的です。長期の場合は人間一人に付き、一体の人格AIが付くのは珍しい事ではありませんが、この小説のように、大型艦の艦長が無くなり、人間が一人だけになってしまうと言うのは基本的に想定外です。また、軍務以外では、基本的にアバターは使えませんので、端末が動ける範囲が、人格AIが動ける範囲になります。

 今回の小説ではコウは調査任務と休暇をうまく使い分けてアバターを同行させています。長期任務中、休暇は当然必要ですので認められてますし、休暇の間だけ人格AIのアバターを戻すと言うのも非効率なので、そのまま使用する事が認められています。

 それと非常事態においては、基本的にその時の最高指揮官の命令が最優先です。つまりこの小説においては、極端な話コウが思った事が法律になります。ただ、余り無茶な事をやった場合、元の世界に戻った時に罪に問われる可能性はあります。例えば人格AIの記録改竄は厳禁です。


・ナノマシン

 様々な機能を持ったナノマシンが存在します。基本的には一つ一つは単機能でそれがたくさんあって、色々なことが出来ると言った感じです。性能はそんなに高くないため、例え犯罪の証拠をナノマシン経由で手に入れたとしても、証拠として採用されません。


・寿命

 人類に関しては既に寿命と言うものはありません。遺伝子レベルでそうなっているため、一定以上年をとると言う事がありません。老人や中年が良ければ、遺伝子レベルでそうできますし、逆に若返るのも自由です。

 ですが、不死ではありません。事故、自殺、他殺、戦争などで死にますので、平均寿命としては500歳ぐらいです。


・転送について

 素粒子レベルで分解し、送信先で合成すると言う原理ではありません。亜空間を使って行きたい場所をつなげて移動するという方法です。これは戦争の時と同じです。つまり艦隊戦は、〇えもんの秘密道具の、どこでも〇アの両側で、ビームやミサイルを打ち合っていると言えば分かりやすいでしょうか。テレポーテーションを使っていると考えても良いでしょう。


・制御チップ

 動物に埋め込む制御チップは、洗脳装置ではなく、翻訳機のようなものと考えてください。ただいざと言う時に人を襲おうとしたら止める。突然興奮したり、逃げ出したりするのを抑えるという機能もあります。ただ動物本来の性格をゆがめるものでは有りませんので、反抗する事もあります。星間国家でも動物を飼うことは一般的ではないとはいえ、お金持ちの間では有ります。今でいう罰を与えての躾や首輪でつないで散歩、檻の中に入れるという事は野蛮な行為で、動物虐待と感じられています。国によっては罰則が有るところもありますが、その様な国は、いまだにそんな野蛮な事をしている文明の遅れた国、とみなされることもあります。


歴史

 星間移動技術が確立され、人類が初の星間移動をした年が星暦0年です。コウが異世界に転移した年が星歴20,021年です。星歴0年より前は、通常の教育で習う事は無く、趣味か、考古学の世界です。現在は星歴-14,000年前後です。

 コウ達の感覚ですと、火縄銃と機関銃はどちらも同じ時代の、同じ原理を使った同じ武器と言う感覚です。

 現代で言うと、石を加工した武器から黒曜石を加工した武器の違いは、と聞かれて、材料が違うだけで同じ石器時代の、所詮は石でできた武器だろう、と考えるのと同じ感覚だと思ってください。

 文明についても、ここ数百年で随分変わりましたが、コウ達は詳しく知らない為、また本人の寿命が長い為、数百年は誤差の範囲で間違えます。基本的に現在の地球の文明や文化は考古学の分野で、僅かな痕跡しかもう残っていません。

 例えば中世の人権の感覚と現在の人権の感覚は大分違いますが、コウ達にとって、3万年以上前に人権と言う概念が発達したと言う事を知ってはいても、何年に何が起きたかまでは分かりません。ですので、基準となる考え方がずれていることがあります。


ファンタジー世界

 現代で言うと中世ヨーロッパ風の世界が主流ですが、コウの世界においては、現在ではSFに分類される世界も、ファンタジー世界と言う認識で一括りになっています。現在の防弾チョッキ、中世のフルプレート、皮鎧も原始的な動力も使用しない、材料が違うだけのゲームの世界でしか見ない、同じカテゴリーの鎧と言う認識です。

 考古学者でもないコウは基本的に、ゲームや映画の中の知識しかありません。更に初期にマジックアイテムに、とても武器とは思えないような奇妙な武器や防具がある事は、調査で分かってますが、コウがやっていたゲームもそんな感じのアイテムはあったので、あまり気にしませんでした。

 例えば槍ですが通常使う槍は屋内用が1.5m~2m程度です。冒険者が使うやりもこの程度の長さが多いでしょう。5mの物は戦争位しか使いません。ただ逆に7mある槍(いわゆるパイクですね)が使われることは調査で分かっていますし、歩兵として最も一般的なのは4m~5mの槍です。鎧に関しても材料は特殊なものの、外見は動力源無しの原始的な鎧を着ていたつもりでした。ですから、門番におかしいと言われるまで、何がおかしいのか分かりませんでした。


接近戦について

 大型艦すら一人の人間で動かしているのですから、小型艦で接舷して、アンドロイドの軍団で制圧すると言うのは結構有効な攻撃方法です。ですので、接近戦に関しては一通り軍で教わりますし、AIにもインストールされています。


貨幣について

1錫貨=1クレジット=1円と考えてください。



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