第3話 

俺が意識を手放し、意識を手放した後、機械的な声が頭に響いていた。


【ピピッ!一定以上のMP消費経路、部位、放出先、放出方法、を意識下にて認識したことを確認。また、ユニークスキル無詠唱スキルを所持、「賢さ100以上」条件を満たしていることにより、スキル魔力操作Ⅰ、魔力循環Ⅰを獲得しました。魔力操作、魔力循環スキルは詠唱の必要はありません。

また初めての苦痛を5才未満で一定以上の苦痛に耐えたことを確認。スキル苦痛耐性Ⅰを獲得しました。身体・精神の保全の為自動アクティベート、常時発動します。】



5時間後…


『あうー』


うっ!ハァー!よく寝たわー!伸びー。

ふー!あっ寝ちまったか。しかし意識手放す直前、泣けてなかったら死んだかもな…

あの敷布何?重くね?赤ちゃんだからそう感じるの?マジビビったわ。

それにMP消費するのに、あんな辛い思いしなきゃいけないの?みんなこりゃ使うの躊躇するレベルじゃね?

やばいでしょあんなの…。

とりあえず使ったMP回復してるか確認するか⁉︎

しかし、寝てる間にお袋ベッドの横に謎布引いて寝てらー!

腹減ったなーっ!

でも寝てるお袋起こすのも可哀想だし…

睡眠って人間大事でしょ?それを邪魔するのはナンセンスでしょ!?

てな訳でステータス確認でもしますか!

ステータスオープン!!と念じる。


ステータス

名前 スキーム

種族/人族 職業/無職 年齢:0 レベル:1

HP 10

MP 10

筋力  1 丈夫さ 1 素早さ 1 賢さ 110

精神力 10 器用さ 1 運   5

・スキル 

自己ステータス閲覧Ⅰ(使用回数2/100) 

言語理解

ユニークスキル無詠唱

魔力操作Ⅰ(使用回数0/100)

魔力循環Ⅰ(使用回数0/100)

苦痛耐性Ⅰ(使用回数5/100)

・ユニークスキル 

位置交換Ⅰ(消費MP5)(使用回数1/100)


おおっ?なんかスキル増えてね?しかも精神力と賢さ謎に増してるんですけど…

なんで?なんかした?いや、意識落ちる寸前機械的な声さんのあの音なった様な気もしないでも…

まぁスキル増えたのは良いか。それに苦痛耐性はでかいな!あんな辛い思いすんの嫌だもんよ。しかも何故か使用されている形跡あり…

なんだこれ?

まぁ、ありゃトラウマもんだよ。なんで心臓の拍動に合わせて血管内と神経をこうなんていうか、水の様な、虫の様な何かがこう出ていく感じ、頭は痛いしさー!ホント怖すぎ!辛すぎ!思い出しただけで泣けそう…


そして魔力操作と魔力循環か!こりゃ魔法あるの確定でしょ!すげ〜や!

夢の魔法獲得までの近道…ゲットだぜ!!

またまたモンスターなポケットの主人公のセリフっぽくなっちゃったけども…

なるよね!こりゃさ!

こんなにスキルほいほい貰えるもんかな…?




《天の声》

スキームは前世の記憶を持っているため、自我が芽生えているが、本来この月齢で、いや、新生児の段階でこんなことを試すことはない。ましてや、自己の身体も精神も認識も、まだ確立出来る時期ではないため、前代未聞である。

あやつも苦労しそうであるな…

ラノベオタクの弊害であろうか…

また、こんな時期にあんな所業をすれば精神は崩壊するか、ショック死するであろうレベルである。

それに耐えたのだから、当然と言えば当然とも言える。焦りは禁物なのであるが、今後どうなることやら…

閑話休題

『あうー。ああ。』


『う、うーん。あらっよかった。無事起きたわね!

スキーム。心配したのよママは!なんであんなことになってたのかしら…

はい!こっちいらっしゃい。おっぱいよー。スキーム、何か少し熱っぽいかしら、あんなことがあったからね。』


『あう』


チュパチュパ…


『トムも知らないと言うし、ショーンじゃ無理でしょうし、もしかしてゴースト系の魔物?いや、ピクシーの悪戯かしら?でもこの辺じゃまず出てこないはずよね?私やトムがそんなの見逃すなんて…

ハァー、出産したばかりだし、私もトムも警戒が足らなかっただけね。気をつけましょ。』


なにやらお袋は、俺がしでかしたことを都合の良い方に勘違いしてくれている様だな。あぶねー…

赤ん坊であんなことしだしたら、気持ち悪がられて、捨てられちまうかも知らないし、気をつけて過ごさないといけないな。

ふーっ!しかしおっぱい最高!お袋こんな美人でこんなに巨乳だとは、とんでもないな!

親父はいい伴侶を得たな…

俺は前世でも結婚経験はないからな…

もちろん童貞ではないぞ!頭が薄くなる前は彼女くらいはいたさ!

まっハゲは嫌だと振られたけどね…

ハァー

閑話休題


てな訳でお袋が近くにいる時はユニークスキルは避けざる終えなくなった。というか、寝返りぐらい出来てねーと無駄に使えねーからなー。

もう二度と掛布と敷布てやらないと心に誓う。

敷布はダメ!絶対!ってやつだ!

警察署には必ず貼ってあるあの言い回しを活用させてもらった。それ位危なかった…

良い子は真似してはダメだぞ!


それではなにを過ごしていけば良いか…

これはちょうど良く手に入った魔力循環スキルと、魔力操作スキルを使えばいいじゃないかと俺は思っている。ちなみに今現在進行形で発動中。

どうやら体内で魔力循環・操作している分には体温が軽く上がる程度で、周りには伝わらない様だ。

そしてMPの消費が10分位で1消費する程度で、昨日みたいに一瞬でMPを消費しないので、辛いこともない。なんとなく倦怠感が出てきてる気もするが、気にならない程度なので問題ないだろう。

あと重要なのがスキルに詠唱が必要なかったことだろう。なぜかわからないが、このスキルには詠唱の必要はない様だ。

そして気付いたことがある。どうやらMPは1時間で1回復する様だ。

これは大切な情報だ。しかし起きてる状態と寝てる状態ではどのように変化するのか、確認・検証はまだまだ必要だ。日々精進していこう。

要チェックや!!

これは某バスケットアニメのキャラのセリフがついつい出てしまいそうだ。


あとはスキルのレベル上げるのもそうだけど、基本的なフィジカル系も鍛えないとダメだよな。

俺が予想している通りなら、筋トレや運動、柔軟をこなしていくのと、歳を追うごとに身体も成長するはずだからな。

昨日みたいなことにならない様に注意しつつ、フィジカル系ステータスアップも図ろう。

モンスターを倒してレベルアップ!!

チャラララッラッタッター!!ドラなクエストでお馴染みの音楽が鳴ると思っている。

なんてのも良いけど、そこに行き着くまでの基礎力は欠かせないからな!

よっしゃー!!

頑張るぞー!


あれから早くも5年が経った。


『スキーム!スキーム起きなさい。今日はショーンの初めての職業適性診断を受けに行く日よ!みんなで一緒に行くんだから、早く起きてご飯食べなさい』


今俺を起こしにきたのはお袋、いや、今では母さんか。兄貴はママって呼んでるが、俺的にはママは恥ずかしいという思いがあるから、母さんと呼んでいる。母さんはメアリーという名前だ。美人でスタイル抜群、三児の母とは思えない母、今年で28歳になるそうだ。結婚して家で今は家事を中心にしてくれているが、子供を授かるまでは、親父とまた他の仲間たちとパーティーを組んで冒険者をしていたんだと、よく聞かされた。なんでも母の職業は魔拳闘士という職業らしく、魔法を体に纏ってモンスターや、悪い奴らをバッタバッタと薙ぎ倒したみたいだ。そんな母さんは怒らせたら、誰にも手をつけられない。母さんがイラついてる時は静かにしてないと、こっちが痛い目を遭うので、前世で存在感を消すのが得意(前世の仕事上必要だった為、自然と身についた)だったのが、こんなところで役に立つとは思いもしなかったのは、内緒だ。


『すきーむにちゃ!おきて!ママおこうよ』

『うん、起きたよメイ。おはよう。起こしてくれてありがとうな。』

『エヘヘー、えらい?』

『偉いぞー!』


この舌ったらずで可愛いこの子は妹のメイだ。今年で2歳になる。可愛くて可愛くて仕方がない妹だ。家族みんな溺愛している。

メイは親父に似て可愛い顔している。茶髪黒目のうちのアイドルだ。


『スキーム!今日のご飯は、パパが昨日森の奥で仕留めた。オークのカツ丼だぞ!早く来い!』


朝からカツ丼なんて、とんでもないガッツリ飯で喜んでいるのは、俺の兄貴ショーンだ!

今年で7歳になった。ショーンは母さん似でキリッとした赤強めの茶髪、ブルーの目を持つ超絶イケメンだ!

ただ俺が気にしているパパ、ママ呼びをしないのを毎回聞いてくる。いや、俺に前世の記憶がなければね…

だって今年で前世合わせて40歳。これでパパ、ママは痛いだろう…

まぁ兄貴が呼んでても違和感がないので、ずっと良いのではないだろうかと思うしだい…

イケメンってなにしても許されるね…


『スキーム、メイおはよう。昨日もスキームは遅くまで、トレーニングか?よくやるよなー。誰に似たんだか?ほら、メアリーに怒られる前に顔洗って来い!』

『パパおはよう!』

『おはよう親父。そうそう。ついつい自分で決めたノルマ消化しないと不安になってさ』

『お前は何を目指してるんだ…ハァー…。』


これは俺の親父、赤髪黒目、ダンディーボイスのカワメンだ。母さんはこの声がドンピシャだったらしい。親父の声にはきっと、森○レオさんの様なα波がでているに違いない。俺も親父の声はすごく好きだ。そんな親父は魔導士の職業で、母さんが前衛で親父が後衛という、まぁなんか逆な気がしなくはないが、親父の奏でる魔法術の声に心が持っていかれたそうだ。


俺は顔を洗いに家の前にある、井戸まで来て、いつものように井戸から水を組み。洗面をする。俺は何故か黒髪ブルー目の可愛い系の顔らしい。うちには黒髪なんていないのに、何故黒に…

そして中世的な顔もあり、良く赤ちゃんの時は女の子と勘違いされたみたいだ。今は髪も短くしているし、この小さな村では間違えられる様なことはない。

いつも日課のステータス確認と行きますか?

ステータスオープン!


ステータス

名前 スキーム

種族/人族 職業/無職 年齢 5 レベル 1

HP 999

MP 999

筋力  999 丈夫さ 999 素早さ 999

賢さ 999 精神力 999 器用さ 999

運   5

・スキル 

自己ステータス閲覧Ⅴ(使用回数162/1600) 

言語理解

ユニークスキル無詠唱

魔力操作Ⅹ(使用回数MAX)上位スキルへLvUP待ち

魔力循環Ⅹ(使用回数MAX)上位スキルへLvUP待ち

苦痛耐性Ⅹ(使用回数MAX)上位スキルへLvUP待ち

HP自動回復小Ⅳ(使用回数522/800)

MP自動回復小Ⅹ(使用回数MAX)上位スキルへLvUP待ち

並列思考

気配遮断

・ユニークスキル 

位置交換Ⅲ(消費MP5〜100(使用回数1058/10000)

ステータス対話

・称号

気狂いドM(訓練により筋力・丈夫さ・素早さ値上昇補正)

初めてステータスと対話した者(ステータスと対話が可能になる)


とまぁこの5年でこんな感じになった。

レベルが上がってないのはモンスターと闘う機会が得られなかったことと、モンスターと闘うのが許可されるのは15歳で成人するまでは基本的には許可されない為だ。もちろん生活のために仕方なく狩りに出なければならないこともあるだろう。そういった子供は親から国に申請し、許可が降りたものでなければならない。簡単には取ることは出来ない。

そして、俺の家族は基本的に親父も母さんも元冒険者でレベルも5と、この国でも有数の実力者であるため、まず俺や兄貴にこの役目は回ってこないだろう。

ちなみにLvはMAXで10だそうだ。そこまで到達できたものは今まで存在しないらしい。今でも公の最高記録はLv7が最高値となっている。ここまでくると人外レベルだそうだ!

ちなみに俺はもちろんLv10を目指すつもりだ!

そして、ちなみに僕のステータスの「運」以外のステータスはカンストしている。あれはレベルが上がると、一旦表示は1に戻る。レベルが上がる前のステータスはそのまま、次のステータスの上にプラスされた。計算になるので、同じレベル帯でも天と地ほどの能力の差ができてしまう。

こういったことを防ぐためにも子供にはモンスターと闘うことに制限を設けてるといって良い!

モンスターと闘う様になると、経験値というものがもらえるようになり、ステータス画面にも表示されるようになり、次のレベルアップまでの経験値がわかるようになる。

しかし、ステータスを確認できる人がいるにはいるが、見れない人も当然いるとのこと。

そういう人は教会や商会へ行き、金を払って確認する様だ。そして鑑定スキルを持つ人間もいる様で、パーティーにいる場合はそいつに見てもらうことも可能だ。

これを踏まえて俺は、訓練を開始した。まぁ言わずともわかるだろうが、数字が伸びる嬉しさに喜びを覚えてしまった。トレーニングというトレーニングを毎日した。朝から晩までし続けた…

その結果があれだ!

この世界も一週間は7日、一月は28日、一年は13ヶ月で1年だ!

その限られた日数で、通常であれば2、3時間かけて上半身のみのトレーニングを行い、翌日は同様に下半身のトレーニングを行う様にして、7日目は休息日を設けて、翌週トレーニングを同様に行うと、良質なボディメイクが可能だ。まぁこれは前世のボディビルダーが言っていたのを参考にするとだか…

しかし俺はあえてこの良質なトレーニングは、この世界では適応されないと考えた!

なぜなら、鍛えた分だけ、数字が毎日更新されるからである。

そんなこんなで毎日毎日、トレーニングをしていたら、筋肉痛を通り越して、HPにダメージを受けるようになり、トレーニングしながら魔力操作・循環させていたらMPも減る速さマシマシになり、倒れること数十回。自動回復スキル、並列思考スキルなんぞ頂くまでにいたった…


途中であの機械的な声の人の通知が投げやり感が出てきて、ムカつくから文句垂れまくってたら、言葉使い雑になってくるし、言い合いになるしで気付けばステさんとは良い友達になれたと思う。


【いや、そう思ってんのはあんたの一方的な思いだけでしょ!】

『いやいや、ステさんがここまで俺が語ってきた大半の情報くれたんじゃないか。あっ!これが噂のツン?ってことはデレ待ちすれば良い感じ?』

【あんたねー…】


と、こんな感じに仲良しです。

どこが!?って思ったそんなあなた!

信じるか信じないかは貴方次第です!

某局の都○伝説お約束のセリフ結構好きなんです。言う機会が来るとは!笑


閑話休題


ちなみにモンスターと戦ってもステータスは伸びるそうだ。

しかしその人の戦い方や、戦闘運びによって伸びるステータスも違うし、相手によってもそれは左右されるため、敬遠されているのが現実だ。


あとあの不名誉な称号名はともかく、かなり良いものがもらえたと思っている。

ありがとうステさん!あれが今思えばデレだったんだね!


【あれは発行元違いますからーー………、残念!!勘違いも甚だしい斬り!!】

『その元ネタ前世のだからな!ステさんなんで知ってるの?年代バレるよ!ぷふぅ…』

【本当やな奴…】


そして僕のユニークスキル「位置交換」これがなかなかやばかった。なんとなく皆気付いてだと思うけど、使用回数上限越えでレベルアップするみたい!

後はレベルアップ毎に範囲が増えるんだが、消費MPがエグい。5〜100って…

自分が触れていれば割とお手軽なんだけど、俺からから離れる範囲毎に増えるんだよね…

今はMAX3mが限界で位置の交換ができる状態…

ただ俺から前方3m離れてるもの俺から後方に3mなものは位置交換できるから実質6mかな!?でもこれやると、MP100消費しちゃうから結構痛い。

使い所が重要だね!

予想はついてたんだけどさ。もうちょっとお手軽でもいいんじゃないかな?

そして例のエグい奴…やっぱりできた…

虫を捕まえて実験したんだか、かなりエグかった…

生き物の中身と入れ替えは封印しないとダメかも…

ウップス…

まぁスリはやり放題だよね…

犯罪はいけませんよー!




それともう一つ、今回から兄気が行く職業適性診断。

これはまぁその人が、どんなスキルが生えやすいのかがわかる感じかな!例えば剣士なら剣術スキルや回避スキル、防御スキルだろう。

まぁその人がどんなスキルが特化しやすいかがわかりやすくなる。まぁだから器用な奴なら万能型の魔法剣士や、魔拳闘士、聖騎士なんかもこの部類か?大きく分けて遠距離特化型か、接近戦特化型、サポート型か、万能ポジション型かの4つに分かれる様だ。

まぁ適性が何になろうが、職業を最終的に決めるのは自分なので、名乗ったもんがち感はあるな!

ただ適性にないものは、はっきりいって育てづらい、数学の授業好きだけど、テストの点数は取れないみたいなもんだね。

結果にコミットしずらいわけだ!

そう!あれだよ!ライザッ○に高い金払っても、結果にコミット出来なかったのに、全額返金補償してくれない感じだな。

ふむふむ…

自分で言っててよくわからん。

迷子になりましたー!

というわけで、適性を見て自分がどのスキルを伸ばして、戦闘スタイルを考えていくか⁉︎

っていうのが大事なんだ。

職業は実際なんでもつける。けどできる出来ないがはっきりしちゃうんだよね。


閑話休題


とりあえず早く飯食い行かないと、母さんにどやされる…























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