不在

街路樹の葉は落ちきっていて、がらんどうの神社で虫が眠っている。暗闇に求めるものはなかった、痛いほど冷たい耳にイヤリングが揺れている。誰もいなければ、ただ感触があるのみならば、飾りとすら呼べないステンレス。

不在票が私の帰りを待つ。朝帰りの煤けた空。

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