花びらになれ
涙が晴れて花びらになれよとランドセルを放り投げて、ショルダーバッグを投げ捨てて、青春の匂いだなんて嘯いた。ただの異臭だ、遠くなるほど歳をとるほど強くなる腐敗臭だ。生まれ変わる前に君に逢う、そんな未来はない。そう決めた。深緑が雨上がりにきらめく。屈折するのは光だけでいいよ。裸足になればきっともっと速く走れる。身軽にステップを、さぁ。
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