From place to place

鉄塔を囲むフェンスには錆のういた錠前。側溝で息絶えたセミの死骸。新緑がみずみずしくて、生きている。息吹の遍歴。君が覚えて居ないならばと文字化する。十年前の記憶。冷えた麦茶の美味しい季節。家具が詰め込まれたトラックを背に、君が私に告げたさよなら。

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