ヘモグロビン

 面白くないといいながら毎日見ていた朝ドラですが、先週あたりから少しばかり味が出てきました。それまでに一ヶ月以上かかっているので、六ヶ月の期間の残りでどこをどうするかは分かりませんが、やっと話が動き出した感じ。

 ヒロインが目指す栄養士の切れっ端もまだ出てきてないと思って先週を終了。そして今日、やっとそれっぽいことが出てきました。やれやれここまで長かった。


 ヒロインの多分相手役の高校野球の選手、まだ一年生ですが二年ではおそらくエースとして甲子園に行くだろうという子がスタミナ不足で悩んでいて、その子のためにスタミナがつくお弁当を差し入れします。


 その時に、ヒロインは料理がうまくなくておばあちゃんに相談するのですが、


「だったら豚のレバーがいいだろう」


 という話になりました。


「豚のレバーがなんでスタミナにいいんだろう」


 調べて、


「豚肉には鉄分が多くヘモグロビンを増やすのによい」

 

 ということを知ります。このあたりから栄養士になりたいとつながるのでしょう。


 ですが、


「ヘモグロビンって何?」


 と言ってたもので、え、高校生にもなってヘモグロビン知らないのかと考えていて、


「そういやヘモグロビンのことを勉強したのは高校1年の生物の授業だったな」


 と、思い出しました。だからヒロインが知ってても知らなくてもいいぐらいですか。


 どうしてそこまで正確にヘモグロビンを学んだ年を覚えているかといいますと理由があります。


「男女比」

 

 このタイトルの時にさっと書いたんですが、うちの高校は10クラス中2クラスが理系で、女子の理系は少なかったので10組が「男組」と呼ばれる全員男子のクラスでした。私は文系で本来なら理系と全く関わりはないんですが、部活の先輩が理系だったもので、先輩がいる1年の時には男組の先輩とも色々と関わりがありました


 その中の一人に「◯◯橋」さんという人がいて、その人に彼女がいたんですよ。ベタベタはしてなかったんですが、いっつも二人仲良く一緒にいて、なかなか青春してました。


 その二人を見ていて友人たちと、


「あの二人いっつも一緒にいてまるでヘモグロビンと酸素みたい」

 

 と、習ったばかりの生物の授業を引っ張り出して、「◯◯橋さん」を「ヘモ橋さん」、「彼女(名前を知らなかった)」を「酸素からOH」と呼ぶようになったんです。あくまでうちの部活の数人だけの間のことですが、歩いてるのを見かけたら、


「◯◯橋さんと彼女見た」


 というのが、


「ヘモさんとOH見た」


 と呼ぶのが定番になってました。


 さて、ここまではいいんです。この先ちょっと見ようによるとひどい話が出てきます。


 その「ヘモさん」ですが、結構かっこいい方でした。そしてそのヘモさんとなんだかちょっと似た、おそらく文系クラスの男子生徒がいたんですが、申し訳ないけどどう見てもヘモさんにちょっと負けてる感じだったんです。実際にヘモさんとその人が知り合いかどうかも分かりません。


 ですが、私たちはしばしば遠目でてみて、ヘモさんとこの男子生徒を見間違えることになりました。


「ヘモさんかと思ってよく見たら違う人の方やった」

 

 そういうことを繰り返していて、


「ヘモさんに似てるけどヘモさんじゃないヘモさんの『もどき』やん」


 ということで、それをくっつけて縮めて、


「ヘモどき」


 と、ぱっと聞いたらなんともひどいあだ名をつけて、これももちろん私たちだけの間でですが、


「ヘモさんかと思ったらヘモどきやった」


 みたいに呼んでいて、それはヘモさんたちの学年が卒業するまで続きました。


 そしてヘモさんとは、翌年の文化祭に遊びに来てくれて、その時は一人でOHがくっついてなかったんですが、その時に挨拶したのが最後になりました。


 あの二人はその後もくっついたままだったのか、それとも離れてしまったのか分かりませんが、そういう理由でヘモグロビンを学んだのは高校一年生としっかり覚えているというわけです。


 最後に懺悔を……


 勝手に変なあだ名つけてごめんなさい、どこのどなたかも存ぜぬお方!


 高校の2年先輩であるということ以外全く知らないその方に、届けこの謝罪!(無理)




※理系クラスのことを書いた「男女比」はこちらになります。


https://kakuyomu.jp/works/16816452220742104411/episodes/16818093082150868313


よろしければご一読ください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る