メイラード過ぎる
なかなかいい気候です。低気圧の影響さえなければ、ですが。
昨日もいいお天気で、暑すぎず寒すぎず、過ごしやすい日だったと思います。
夕方、家に帰ってからお風呂に入る時、お風呂の窓を開けたまま浸かっていると、頭の部分は涼しくて体は温かい。とてもいい感じです。
うちは端部屋に位置するのでお風呂場に窓が付いてますが、おそらく並びの部屋には窓がないんだろうな。今まで実家でもずっと窓があるお風呂場だったので、窓のない状態はあまり想像できません。ホテルなんかに泊まった時みたいな感じなんでしょうが、ずっと窓がないのは私は嫌かも知れない。
その窓も、お風呂場からは斜めに開けて、その外にもう1枚目隠しが付いてるので、開けて入っても中は絶対に見えない。歌ったら廊下に聞こえるでしょうが、窓を開けてる時には歌わないので大丈夫。
そんな状態で、ぬるめのお湯に浸かってのんびりするのは本当に天国です。
その状態でぼおっとしていたら、窓の外からいい匂いがしてきた。時々あるんですよね、よそのお宅の料理する匂いがしてくることが。
どうやら肉か何かを焼いているらしい。香ばしい匂いに鼻をひくひくさせる。ご飯があったらこれで一杯食べられそう。
どんどん香ばしい匂いが強くなる。思わず「メイラード反応」という言葉が浮かんだ。
「メイラード反応」
簡単に言うと、加熱することによって香ばしい香りと茶色く美味しそうな焼色がつくことです。ステーキを焼いた時のあの匂いと焦げ目、想像しただけでごくりと喉が鳴ります。
メイラードな香りはどんどん強くなっていく。私は結構焦げ目がついたのが好きなので、いい匂いだなあと思っていたんですが、ますますどんどん強くなっていくメイラード。
「これ、そろそろ止めんと焦げるんちゃうの」
思わず口からそう出ていました。
なんとなく心配になるぐらい匂いが強くなる。
「いや、これ完全に焦げてるって!」
そう思うけど止まらない。もうほぼ完全に焦げた臭いになってる!
「ちょっと、どこの誰!」
そう思うけど、部屋も分からない、分かってもお風呂に入ってるので言いに行くわけにもいかない。
さっきまでのいい気持ちも吹っ飛んで、もうそわそわしてきました。
どう嗅いでも、完全に醤油が焦げてるような臭いになってる。
「ってか、こんなに焦がしてたらそのうち火事になったりしないか」
今度はそのことまで心配になってきた。
と、やっと気がついたのかどうか、やっと臭いが薄くなってきた。
ホッとしたー!
そのお宅では、昨夜はどんな料理をいただいたんでしょうか。というか、いただけたのか?
窓を開けてお風呂に入ると、大抵はいいことばかりなんですが、たまにこんなこともございます、ということで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます