退職代行

 もうすぐ今月も終わり、5月がやってきます。


「5月病」


 以前はそういうことを言われてたんですが、今はそれにプラスして、


「4月病」


 というのもあるんだとか。


 4月に新しい環境になり、その間は気持ちも張っているし、色々忙しいけど、それが終わってその生活が通常モードになった頃、GWが終わった頃、やる気がなくなってしまうことを、正式名称ではなく通称としてそう呼ぶ、ということです。


 いや、それって前に言われてた「5月病」と一緒じゃないの? 連休明けだったら5月のままでいいような気がするけどなあ。ついでに「6月病」というのも最近では言われるようになり、症状としてはまあほぼ同じです。


 結局一緒じゃないかと思うんですが、まあ症状が出てくる時期が違うから、そう言い分けてるだけ、でいいのかも知れない。「四十肩」と「五十肩」も同じ病気ですしね。


 さて、その病と関係があるのかどうかは分かりませんが、


「退職代行業」


 というのがはやっているとか。


 名前の通り、本人に代わって会社に「辞めます」と言ってくれるお仕事ですね。本人が辞めたいと言っても諸事情で会社側から引き止められたり、色々言われて辞めさせてもらえなくなったりすることもあるので、そういう会社にお願いして、もう会社に二度と行かなくていいようにして辞める時に使うそうです。

 いやあ、昔にはなかった仕事だなあ。始めた人すごい。


 私の知っているお嬢さんで、これを使って辞めた人がいます。その人は前の会社を辞めて新しい会社に入ったんですが、仕事4日目でどうしても合わないと分かって辞めるのに使ったそうです。


 たった数日行った会社を辞めるのに何万円かかかったそうですが、本人にするとちゃんと理由がありました。

 普通にその会社を辞めようとすると、手続きやらなんやらで2週間ほど必要になり、そうすると履歴書にその会社を書かなくてはならなくなる。いい言い方かどうかは分かりませんが「経歴に傷がつく」ので、それを防ぎたかったとか。なるほど、そういう考え方もあるんですね。

 そのお嬢さんは無事にその会社を辞めて、今は新しい会社で仕事をしています。結果オーライだったと言えるかも。


 実際に入ってみたら話と違うということはあるもの。その時に割り切っていやいや働き続け、ある程度実績を積んでから辞めるのと、すっぱりと数日で合わないからと見切りをつけるの、どっちがいいかは分かりません。ですが、そういうことができる時代になったんだなあとちょっとびっくりしました。


 ちなみに、ちょっと法的なことに触れると、この退職代行業、もしかしたら違法になる可能性もあるのだとか。


「非弁行為」


 弁護士資格を持たない人がそういう営業的な交渉をして法的手続きを進めると、これに当たる可能性があります。「弁護士法違反」ということになるので、お願いする時はその会社がちゃんと資格を持っているかどうかを見極めないと、かえって面倒なことになる可能性もあります。

 使おうかなと思っている方は、そのあたりを調べてからにしましょう。

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