腰痛の話・その2

 前回は無茶してたら朝起きられなかったところまで書きました。


 母は寝坊を叩き起こすつもりで私の部屋に入ってきたら、子供が動けなくて半泣き状態で叫んでる。そりゃもうびっくりしたと思います。


 平日だったんですが、どういうことからか分かりませんが、近所の親戚に車で病院に連れて行ってもらうことになりました。父も家にいたんですが、多分その親戚がいい整形外科を知ってるって言ってくれたからな気がします。今は両親もその親戚夫婦も皆亡くなってしまったので、詳しい事情は分かりませんが。


 そして車で30分ほどのところにある整形外科に連れて行ってもらいました。今にして思えば近くの病院にも整形外科とかあったので、そっちでもよかったんじゃないかと思います。後年、実際にそこの外科に腰痛で入院してますしね。ですがその時はそこに連れて行ってもらいました。


 まず二階から下に降りるのだけでも激痛です。というか、布団から起きるのも一人では起きられないような状態。痛くて痛くて叫びそうなぐらい痛い。その後も自分の部屋で寝てたんですが、トイレもお風呂も何もかも一階なので、かなりきつかったです。


 それをなんとか車で30分ほどかかる整形外科に連れて行ってもらったんですが、診察してもらうのにも一苦労。


「寝返り打てますか?」

 

 そう言われたんですが返答に困る。


 この場合先生が言ったのは、自分で態勢が変えられるかという意味だったんですが、私は、


「寝返りって寝てる間に勝手になってることなんじゃないの」


 と思ってしまって返事ができなかったんです。それでこう答えました。


「分かりません」


 それで困ってたらとりあえずレントゲンとなったわけですが、上がれない。

 そしたら助手の方なのかなあ、すごく体格のいい「ジャイアント馬場」みたいな方がいらっしゃったんですが、その人がいわゆる、


「お姫様抱っこ」


 の形でレントゲンに乗せてくれました。


 いや、これは恥ずかしかったです。恥ずかしいし痛いしで、このことはとてもよく覚えてる。


 レントゲンの結果、骨には異常がないと分かりました。


 先生の診断結果はこうでした。


「筋肉を痛めてる。普段から運動不足とちゃうかな」


 いや、その通りだけど、それ診断?


 痛み止めやらなんやらの注射をぶっちゅーと腰に打たれて、


「明日からしばらく通いなさい」


 と言われました。


「運動不足やから車で送ってもらうのじゃなくて、バスと電車で歩いておいで」


 ってこの状態でそんなことできるのか!


 もしかしたら痛み止めをもらったのかな、とりあえず動けるようになっては帰ったんですが、翌日からの通院を考えると気が重かったのを覚えています。

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