2024年  4月

あなたも私も佐藤さん

 少し興味深い記事を読みました。


「約500年後には全員「佐藤」?」


 結婚したら夫か妻のどちらかの姓に統一する現行制度のままでいくと、500年後には全員が「佐藤」という姓になる、という見解です。


 日本で多い姓というと「佐藤」「鈴木」の2つがまず浮かびます。だから結婚相手の姓も当然この2つが多くなる。なるほど。


 そりゃ日本で一軒しかない姓の人と結婚する相手はその一軒の中の人数以内になるから、分母が大きければ多いほど結婚する相手も増えるのは当然、その分増えると言われたらそうなのかな。


 この1年の間で「佐藤」姓の伸び率を見ると、


「1年間で1・0083倍の伸び率」


 なので、この調子で増え続けると、


「2446年には人口の半分が佐藤姓」


 になり、


「2531年には全員が佐藤姓」


 になる、と試算してました。


 まずつっこんだのは、


「鈴木姓は?」


 鈴木さんは佐藤さんと張り合うぐらい多い姓だと思います。名字の多いランキングでいくと、


「1位・佐藤」

「2位・鈴木」

「3位・高橋」

「4位・田中」


 だそうです。


 佐藤さんが一人勝ちしてるならともかく、鈴木さんや高橋さん、田中さんもかなり抵抗するんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょう?


 それからこれ、


「選択的夫婦別姓の法制化」


 を賛同する人達がある先生に頼んで試算してもらった数で、夫婦別姓の場合には、夫婦同姓の場合に全員佐藤さんになる2531年には約8パーセントで、全員が佐藤さんになるのは3310年だよー、ということが言いたいために出したらしい。なるほど。


 私は常々、


「日本は世界一と言っていいぐらい姓の多い国らしいから、結婚したら珍しい姓にしたらいいのに」


 と思ってます。


 それから、今の日本に住んでいるんだから、夫婦は同姓でいいじゃないとも思ってます。夫婦どっちの姓を選んでもいいんだから、その時に「佐藤さんは多いからうちはこっちにしよう」となったらいいのにな、とも。


 私の母の兄の奥さんの実家が日本に一軒しかない姓で、その後を継いでいる長男の家に子供がなく、その方が亡くなったらその姓は絶滅すると聞いて大変惜しく思っていました。そうしたら、親戚の人を養子にされたとかで、今もかろうじて残っているらしい。よかった、と思いました。


 それとうちも電話番号で調査した結果ですが、日本で200人ほどしかいない姓です。だから私は上のように、珍しい姓が残る方を選べばいいという考えになってるのかも。


 大抵の場合、結婚する時は話し合いもなく男性の姓になることが多いけど、これからは珍しい姓を残す方を選ぼうという風潮になれば、500年後も佐藤さんは今ぐらいのパーセントでとどまる気がします。

 

 有名人では東国原元宮崎知事の名字もこの方と家族だけだったと思いますし、「銀シャリ」の鰻さんもここ一軒だったはず。そんな方が佐藤さんと結婚するとなったら、やっぱり佐藤にはならないんじゃないかなあ。


 この先、もっとどんどん佐藤さんが増えたら、きっとどこかでそういうストッパーがかかるはず。だからあまり気にすることはないだろうと思いつつ、全員が佐藤さんになったら、それはそれで面白かろうと考えていました。


 なんにしても500年先です。バス型のタイムマシンでも開発されたら、本当に佐藤さんばっかりになってるか見に行こうかな。

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