世界構築文明家

お題：人妻の冬 制限時間：15分

世界構築文明家

　かつて昔ーー男女というカップルがあったらしい。

　今となって妄想……小説などの空想話にでるくらいで話題性。それは男が生まれなくなって数百年も経過してるのだから、当たり前なのかもしれない。

　実の母親というのは二人いる。

　二人の細胞をかけ合わせて僕は生まれた。どちらも好き。嫌いなわけじゃい。

「はぁ……」

　そうはいっても僕は信じられなかった。

　人間に保護されてる動物にはオスがいるのにどうして人間にはいないのか。不思議に思わないのがおかしい。

　けれど、人間は誰も気にしない。

　子どもが生まれるなら男なんていらないーーそんな空気。

　それは当然のことかもしれない。男がいたとしても子どもを作る夫婦がいなかったくらいで、今じゃ作るのが当然のルールとなってる。

　……そのルールが昔にもあったらもしかしたら男はいなくならなかったかもしれない。

「戦争か」

　男が減った理由としては戦争がその1つと呼ばれてる。

　同性愛を認めない国と、世界独立を目指す国と、かまってな国とかがたくさん集まって世界大戦になった。その戦争で8割の男が消費されて、残された男も謎の病気で次々に生命を落としたらしい。その病気はいろんな化学兵器が融合したために生まれたとされる。

　今もその病気は残ってる。

　女には感染しても無害なため放置されがちだけど……。

　ちなみにこの病気は赤子にも感染する。だから、赤ちゃんがお腹の中で男を形成した時、男を破壊する。

　結果女が生まれる。

　そういうことだ。

「……」

　今僕のお腹にも子どもがいる。

　僕とついになった母親は誰か知らない。

　いつの間にか子どもがいる状態だった。

　これは事件としてニュースに取り上げられたけど、犯人は見つからなかった。

　一番怪しいのは配偶者がいない医者らしい。

　子どもを作れるのは母親二人だが、それを成し遂げるのは医者の役目。つまり、僕が妊娠したのだとしたら、医者が介入する必要がある。

　僕はお腹の子どもを気遣いながら、相手を探してる。

　どうしてこんなことをしたのか、どうして僕を選んだのか、謎の答えを教えてほしい。

　そして未亡人と言われてる僕の愚痴を聞いてほしい。

「今日も収穫なしか」

　そういってパソコンをしゃっとだうう