第7話 同級生とテスト勉強
「私の許可なく図書室を使うとはいったいどういことかしら」
「まず、お前の図書室じゃないだろ」
今日も人が全くいない図書室は、静かでテスト勉強には最適。
だがここに一人、かなりめんどうな同級生がいる。
「今、めんどくさいって思った? 思ったよね?」
「思った」
「あーあ、そんなこと言う人は図書室の利用を禁じます」
「お前にその決定権はないだろ」
この図書室に来るといつも彼女がいる。
それも一人で。
ここが私の居場所だと主張するように。
「まぁ、いつも話し相手になってくれるから特別に許可するわ」
「だからなんで……って何故俺の目の前に座る?」
「テスト勉強を応援しようかと思ってね」
「なら、どっかに行ってくれないか……」
ちなみにこいつは、学年一位の超がつくほどの優等生。
俺がどれだけ勉強をしてもこいつには勝てない。
満点を取っても引き分けに持ち込まれそうだ。
だが、諦めるつもりも毛頭ない。
目の前で俺を微笑みながら見てくる。
「一位、とれるといいね」
皮肉だ。
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