入学編Ⅳ

あれから僕はシャリーに魔術を教えてもらい、帰路についていた。

僕はちらちらと回りを見回す。なにやら学校を出てちょっとしたくらいから視線を感じるのだ。

僕は職業柄恨まれたりもしているので足取りを早め走って家まで帰る。

家につき僕は深い深呼吸をする。おそらく、逃げ切れただろう。

なんて、玄関で考えこんでいると後ろから聞きなれた声が聞こえる。

「せーんぱーい!お帰りない!...ってどうしたんですか?そんないつもよりより一層死んだような目して。」

とラムが僕の事をからかって来るので僕は軽くラムの頬を引っ張り言う。


「いつもは余計だ!なんか尾行されていた気がしたんだよなー」

彼女は少し困惑したような顔をしながら呟く。

「それ、警察に相談した方が良くないですかー?一応私達の組織政府が作ってるんですし。」

「いや、面倒くさいしいいよ。」

と僕が言うと彼女は呆れながら僕の頬をつついてくる。

「せんぱーい!面倒とかじゃないと思うんですけどねー。それに先輩、死んだ目してるけど一応かっこいいんですから。」

と彼女は何も感じていないのか平常心でそんな恥ずかしい事を言ってくる。

「いつも、僕をバカにするくせにやっぱり心の中では僕のに見惚れていたんだな」

なんて、僕が冗談混じりに呟くとラムはほんのり頬を赤く染め、やがて不服そうな目でこちらを見つめ呟く。

「やっぱり前言撤回です。」

「おい!」

ラムといると癒されるなあなんて、思いながら僕はいじると反応が面白いラムの頬をつつくのだった。


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