第13記:美曲

 帰宅後、本棚の整理と部屋の掃除を行った。それから、風呂に入った。昼風呂ほど気持ちの好いものは他にない。休日ゆえに許される贅沢である。上機嫌に乗じて、軽く呑みたくなるが、懸命に我慢する。酒に酔った状態で湯舟につかるのは非常に危険である。絶対にしないでください。朝・昼・夜に関係なく、風呂に入るのなら、素面(しらふ)でお願いします。


 入浴後、俺は愛機を起動させて、ぴよぶっくを呼び出し、ダサクとダブンの編集に没頭した。作業中、昨日買ってきた「オーラ・ベスト」に収録されている『ジュピター』『篤姫のメインテーマ』『風林火山のメインテーマ』『G線上のアリア』『戦場のメリー・クリスマスのテーマ』の5曲をエンドレスで流した。名曲には創作意欲を刺激する効能があるようである。まあ、大した「創作」もしてないけどさ。

 明日は外出。本郷のチェスクラブに行き、会長さんに挨拶をしてから、東京ドームへ移動。野球観戦の予定である。知友A氏のお誘いである。


♞以上は4月2日の日記の一部。特等席でプロ野球を見物するという貴重な体験をさせてもらった。大感謝。


 今日の朝食はレストランでしたためることにした。レストランに向かう俺の頭上に青空が広がっていた。絶好の洗濯日和である。改築以前の店舗に用意されていたカウンター席は完全に消滅していた。跡形すらない。どうして消したのか、俺には理解できない。とは云うものの、さしもの俺も「存在しない席」に座ることはできぬ。仕方がないので、テーブル席を選んだ。モーニングサービス(トースト&ゆで卵)を注文した。飲み物はホットコーヒー。追加として、小倉餡と玉葱スープを頼んだ。


 食後、コーヒーを飲みながら、椎名(誠)先生のエッセイを読んでいたら、店員さんがアンケート用紙を持ってきた。モーニングサービスに加えて欲しい品があれば、それ(それら)を教えてくださいという内容であった。

 目刺、湯豆腐、かに雑炊、おかか雑炊、厚焼きたまご、大根おろし、根深汁(葱の味噌汁)など、俺は「今すぐ食いたいもの」を次々と書き込んだ。

 採用される率は極めて低いが、書かないことには、採用率そのものが発生しない。ともあれ、書いてみることだ。さて、結果はどうなりますか。期待せずに待つとしよう。しまった!麦とろ(麦飯と自然薯)を書くのを忘れた。


♞以上は4月9日の日記の一部。

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